記事
マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2012
金庚泰(キムキョンテ)は有終の美を飾れず
その中で、「まさか63で上がってくるとは」。
自身も過去5勝には、劇的な逆転劇を演じた金すらハン・リーの追い上げには度肝を抜いた。
「今日は朝から雨も降り、飛距離が稼げないし、僕もミドルアイアンを使うことが多かった。その中で、そのスコアはないと思った」と、予想外の展開に有終の美を阻まれた。
もうひとつ、この日の金はグリーン上に冴えがなかった。大雨の天気にもABCゴルフ倶楽部の相変わらずの速さも、初日から晴天続きの天候とのギャップは否めず、アイアンショットの切れは再三のチャンスにも、パッティングはカップに届かないシーンばかりが目立った。
そのうちとうとう、リーの逆転を許していよいよ18番は最後のパー5で、イーグルならどうにかプレーオフという場面で、左のバンカーから果敢にグリーンを狙ったが、あごにぶつけて脱出に失敗。3打目はいったんおとなしくフェアウェイに出すしかなく、平凡なパーで3位に沈んだ。
「惜しいのは、いっぱいあったが仕方ない」。
気持ちを切り替え「アメリカでは頑張ります」。
そんな金と同様に、日本ツアーはひとまず今大会を最後にやはり2次予選から米ツアーのQスクールに挑戦するのは、韓国のドンファンだ。
ホールアウト後は、涙ながらに名残を惜しむファンに囲まれて、「いやいや、Qスクールに落ちたらまた帰ってきますから」と、ニコニコと笑っていたが、これまた金と同様に、もしもみごと合格したら、当分日本には帰らない。
韓国で2年間の兵役を挟んで、日本で5年間を戦った。「楽しい思い出がいっぱいあります。応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました。アメリカでも頑張ります」とのメッセージを残して旅立った。