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2012年のニューフェイス紹介!!<第1弾・諸藤将次>

今年、初シード入りを果たした“新顔”は11人。うち4人の韓国勢と、3人の豪州勢に割って入った日本男児。諸藤将次と冨山聡と小泉洋人、河瀬賢史の4人だ。

諸藤は、昨年9月のフジサンケイクラシックで、ツアー初優勝を飾った。石川遼の3連覇も阻止して、悲願の頂点に立った。

ゲームは大型の台風襲来に、競技成立さえ危ぶまれた波乱の展開も、最大の武器となったのは、飛んで曲がらないショットだった。
自慢の飛距離は、連日の悪天候もものともしなかった。

36ホールの短縮競技も、2位に3打差をつける圧勝で逃げ切った。一昨年2月に亡くなった母・孝子さんに捧げる初Vに、溢れる涙をこらえきれなかった。

アマチュア時代から、何よりその豪打で注目を集め、2006年に鳴り物入りでプロ転向。しかし“大器”はそのあと2年遅れてデビューを果たした同期のライバル池田勇太に、あっというまに先を越されたばかりか本人は出場権さえままならず、悶々とした日々も、一昨年から一念発起でいちから体を鍛え直すなど、満を持してようやく表舞台に出てきた。

同じトレーナーに師事する縁で、元大リーガーの野茂英雄さんと知り合い、それもひとつ大きな励みに。初優勝の報告をした際の野茂さんの第一声は、「おめでとう」ではなく、「これからが大事なのだから、来週からまた勝てるように頑張れ」。背筋が伸びた。

整った顔立ちと、いつもニコニコ優しい笑顔も、「やるときゃ、やる選手です」とは、キャディの臼井泰仁さん。他者への深い思いやりの中に一本筋の通った性格は、やはり福岡県出身の九州男児だ。
激動の2011年は、強い意志でひとつ目標を達成して「良い年越しが出来た」と満足する一方で、みすみす取り逃がした大魚も。

シーズン序盤からトップを走り続けてきたドライビングディスタンスは、土壇場で豪州のカート・バーンズに抜かれてランク2位に甘んじた。
「日本一の飛ばし屋」との自負が打ち砕かれて、2012年は“リベンジ”の年でもある。
「このオフは、さらに体を作って今年は常に上位で戦えれば」。
次の2勝目と今年こそ、ドライビング王の称号と。2つの獲物を狙ってトレーニングに、調整に励む日々だ。

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