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SRIXONチャレンジ 2006
過酷な雨のなかでの戦いを制したのは小野貴樹。
しかし、初優勝したエバーライフカップチャレンジも、そしてこの大会も、雨という過酷なコンディションの中で忍耐戦での勝利となった。
この日の最終日は、前日から降り続いた雨が昼過ぎまで続き、上位選手のスコアを伸び悩ませた。
そんな中で、前半2つスコアを伸ばしてハーフターンした小野は優勝争いに加わり、10番でバーディを奪い5アンダーまでスコアを伸ばして単独首位に立った。
しかし、「5アンダーとなったときにプレッシャーがかかった」という小野は、14番パー3でグリーンをショートしてのボギーで4アンダーに落とし、大島に並らばれる。
そして15番で1メートルにつけて一歩抜け出すチャンスがあったが、ものにできず勝負は18番ホールへ。
しかし大島が17番でボギーをたたき、小野の2勝目が決まった。
トップと2打差で迎えた最終日のラウンドを、「優勝を意識してプレーした」という小野は、勝ちにいって獲れた勝利を「最高に嬉しい」と素直に喜ぶ。
更に今週は、「練習ラウンドから調子が悪く、パッティングのフィーリングもなかった。」というが、調子が悪いなりの「感覚的なゴルフ」に切り替える適応能力は、優勝以上に収穫のある大会となった。
この優勝で、チャレンジ賞金ランキングは580万円余で首位となり、来季前半のツアー出場優先権を得られる賞金ランキング5位以内を確実なものとした。
そして、これまでは目の前のチャレンジトーナメントを必死に追いかけてきたが、いよいよ来年、夢だったツアーで戦うことになる。
小野は、エバーライフカップチャレンジの優勝特典により出場したUBS日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズで、両親や兄弟が応援に来てくれて27位タイとなり、「みんなに喜んでもらえ、そして力になった。」という。
更にお父さんの還暦祝いでも、優勝が大きなプレゼントになり、「両親への親孝行ができた」そうだ。
小野は、UBS日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズを戦って、4日間競技でのエネルギーの必要性を痛烈に感じ、「身体を作り直して戦えるようにしたい」と、早くも来季を見据えた目標を掲げた。
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