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藤田寛之にマスターズの招待状
「会社から、商品を10個売って来い。そうノルマを出されたときに、8個売れればよくやった、と褒められるかもしれない。ですが、僕は10個すべて売り切らないと気が済まない。もっと言えば、さらに11個、12個か・・・15個以上売って、ようやくまあまあと思えるタイプの人間です」。
師匠の芹沢信雄はそんな藤田を表して、「他人に優しく、自分に一番厳しい人間」と言った。
若い2人も畏敬の念をもって、ベテランのたゆまぬ努力を見ていた。
今年、最優秀新人賞を受賞した藤本佳則は「毎日毎日遅くまで練習している姿、体をケアしている姿、40歳を過ぎてもここまでがんばる藤田さんの姿勢というのは、僕の中でも非常に印象的でした」と、振り返った。
また石川遼は、「練習を終えるタイミングで、これぐらいにしておこう、というラインが藤田さんは非常に高い」と言った。
また「僕が一番すごいなと思うのは、妥協をしないこと。練習中ももっと行ける、もっとうまくなれる、必ずうまくなる。そういう強い思いが藤田さんから伝わってくる」。
さらに石川も続けたように、それもすべては「藤田さんが今年、何かを変えた訳ではなくて、すべて今までの積み重ね」。
芹澤も「藤田のすごさはこんな小さな体でこんなにも長く、高い水準でモチベーションを保ち続けてきたところ。“継続は力なり”と言うけれど、実はそれもひとつ、類い希なる才能のひとつなんだとこの歳になって、僕も改めて弟子に教えられました」と、語った。
今年初の賞金王と、最優秀選手賞のW受賞はまさに、43歳の努力の結晶だった。その藤田にこのほど、待望のご褒美が届いた。2年ぶり2度目の出場権を目指して年末の世界ランキング50位内を励みに、血のにじむ思いを続けてきた藤田は、年の瀬に念願のマスターズの招待状を受け取って、「改めてスタートラインに立てる気がする」と、ますます気持ちを高ぶらせて年を越す。
※今年年間4勝を達成して自身初の賞金に輝いた藤田には、今月3日にパレスホテル東京で行われた「ジャパンゴルフツアー表彰式」で、プレゼンターとして会場に花を添えた永久シード選手でJGTO特別顧問、また2008年には紫綬褒章を受賞した青木功より記念のトロフィと、東建コーポレーション株式会社の常務取締役、左右田善猛さまより賞金100万円が。
また副賞として、『ミラーレスカメラEOS M』がキヤノン株式会社とキヤノンマーケティングジャパン株式会社より贈られました。
※2年連続2度目の最優秀選手賞を受賞した藤田には社団法人日本ゴルフツアー機構・会長の海老沢勝二より記念のトロフィと賞金100万円が。
また副賞として、『ANA国際線 ビジネスクラス任意1区間往復ペア航空券』が、全日本空輸株式会社のプロモーション室 マーケットコミュニケーション部部長の篠原敏夫さまより、また高級腕時計の『ロイヤルオークオフショア ダイバー』がオーデマ ピゲ ジャパン株式会社の代表取締役兼最高経営責任者のジョナサン・キングさまより贈られました。
※平均ストローク賞は、もっとも栄誉ある賞のひとつとして米ツアーでは、偉大な選手の名を冠して「バードントロフィ」とも呼ばれる。
今年、うれしい初受賞となった藤田にはプレゼンターとして、永久シード選手の倉本昌弘・選手会長より記念のトロフィと、株式会社マイナビの代表取締役社長の中川信行さまより賞金100万円と、副賞として、新モデルの腕時計『OCEANUS OCW-S2400』が、カシオ計算機株式会社の執行役員コーポレートコミュニケーション統轄部長の樫尾隆司さまより贈られました。
※もっとも間近でその活躍を見てきた各メディアのみなさまが投票で選ぶ「ゴルフ記者賞」に輝いた藤田には、記念のトロフィが贈られました。