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日本がリードを守る!!

韓国・済州島で開催中の「現代キャピタル招待 韓日プロゴルフ対抗戦」。韓国と日本のトップ10の激突は、2日目のフォアボールストロークプレーで日本が2勝2敗1分けで、5.5対4.5は1ポイントのリードを死守した。

まずはこの日、先陣を切った丸山大輔&横尾要組がもっとも燃えたのが、最終ホールだった。孫準業(ソンジュンオプ)&李丞鎬(イスンホ)組に対して1アンダーは、1打ビハインドで迎えた場面。

もともと好相性の2人が、強い気持ちでひとつになった。
「バーディを獲らないと追いつけない。絶対に獲る」と、第2打は揃ってバーディチャンスに。

丸山は8メートルを外したが、「今日は、要に助けられた」と大いに感謝したように、横尾は最後もがっちり決めてきた。6メートルをど真ん中からねじ込んだ。普段クールな男から、いつものストロークプレーでもめったにしないガッツポーズが飛び出した。
引き分けは、0.5ポイント加算に喜びがほとばしる。
「0点のままで終わるのとは全然違う。最後のバーディはほんとうに大きかったと思う」。

中盤は「若い力に押しつぶされそうになった」。韓国チームは13番から4連続バーディを奪って怒濤の追い上げ。土壇場に逆転を食らったが、39歳と38歳は力を合わせて踏ん張った。
特に横尾は、きゅうきょ谷口徹のピンチヒッターでの代表入り。「谷口さんの代わりになれればと思ってきたんだけど、全然なってないし」と自嘲の笑みも、この2日間の活躍には謙遜にしか聞こえない。

W小田は、「リベンジに成功した」。前日初日のフォアサムストロークプレーでは、7オーバーを叩いて7打差の大敗。「昨日、オーバーした分を今日で全部取り返した」。金大玹(キムデヒョン)&金亨成(キムヒョンソン)組を、完膚無きまでに打ちのめした。

スタートから気合いが入っていた。「今日はたくさんガッツポーズをかましてやろうぜ!」と、10番では龍一が6メートルを沈めて、揃って拳を突き上げる。気圧されたように、相手は1メートル半の絶好のチャンスを外した。そして孔明は「パーパットでも、ガッツポーズしてやりました」と次の11番で、バンカーから6メートルを執念でしのいだ。
さらに13番で、龍一がとどめを刺した。8メートルのバーディをねじ込んで、そのまま圧勝ムードで逃げ切った。
「自分らのプレーに鳥肌が立っちゃった」と、前日初日は蒼白な顔で上がってきた2人が、この日は笑いが止まらない。

そして最後のポイントゲッターはこの2人だ。片山晋呉&池田勇太の最強ペアは、唯一の連勝でチームに貢献。
1ホール進むごとに、深まった絆。
「お互いに助け合い、励まし合ったこの2日間。互いの良いところが凄く出た36ホール」と、片山。
かたわらの池田も大きく頷く。「2人で力を合わせて日本のために、ポイントを取れたことは大きかったと思う」。
マッチの鬼との異名を取る金庚泰(キムキョンテ)と、金飛烏(キムビオ)を相手に1打差でねじ伏せて、充実感が漂った。

この日2日目は朝から横なぐりの雨と、午後からは強い風。キャプテン青木がスタートでねぎらった。「今日はパー40のつもりでいい。それより楽しくやってこい!」との親心。。
しかし、片山はこともなげに言うのだ。
「僕は経験していますから。それを生かしきったのが、今日の勝因」。
いよいよ最終日は1対1のシングルス戦。片山はその最終マッチで、昨年の韓国の賞金王と激突する。
裵相文(ベサンムン)との対戦について、韓国メディアに意気込みを聞かれて応えた。
「彼が、過去に何回賞金王になったかは知らないけれど。明日は1打1打の勝負。経験は僕のほうがしている。やっつけたいと思います」。
日本が誇る、過去5度の賞金王がいよいよ本気になった。

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