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日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2010

2位タイの丸山大輔は「ずるがしこさが必要です」

この選手は誰もが苦しむ難コースでこそ、水を得た魚になる。「みんなが伸び悩む中で、スコアを伸ばすこと」が、快感なのだ。

そうはいっても自分だって、例外なく苦しいのだが、「我慢を重ねているときほど、僕は良いスコアが出る傾向にあるから」。
先週のダイヤモンドカップの狭山ゴルフ・クラブもシビアなセッティングで、3日目に3位タイ浮上に、「まあ、性格どおりのゴルフです」と、自嘲の笑みで語ったものだ。

そういう訳で、今週の宍戸ヒルズも「きちっとティショットをフェアウェーに置いて、組み立てていかないといけない。大好きなコースです」と言ったとおり、一昨年は4位タイ。昨年は初日に9位と、相性の良さも実証済みだ。

昨年、ツアー通算2勝目をあげた「アジアパシフィック パナソニックオープン」の城陽カントリー倶楽部(京都)も相当、タフなコースだったが「あれに比べればまだ、今週はやりようがある」と、あの経験が頼りになる。

勝てば5年シードも大きな励みだ。
晴れて複数年の権利を獲得したら、トライしたいことがある。
2006年から2シーズンを戦った米ツアー。「もういちど、やってみたいという思いがある」。今大会で勝てば、ひそかに抱いてきた再挑戦の計画にも現実味を帯びてくる。

“本場”で実感したことのひとつに「日本とアメリカの、戦い方の違い」がある。
米ツアーでは「常にガンガンやってなきゃいけいないイメージ」。
対して日本ツアーは、「引くときは引くとか、ずるがしこさも必要です。日本は、引いたときのほうが、有利な展開もあるので」。
今季のツアープレーヤーNO.1決定戦で、緻密な駆け引きがモノを言うか。

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