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関西オープンゴルフ選手権競技 2010

ツアー初Vを狙う野仲茂は大先輩の励ましを背に

この日3日目は課題のティショットに精彩を欠いたというが、それでも遅れを取らずに踏ん張った。最終18番は、右のラフに曲げたが2メートルをしのいだ。「13番もナイスパー」。やぱり2メートル強を拾い、首位との差をひとつにとどめた。

リーダーの谷口拓也とは、予選ラウンドも含めてこれで4日間とも同じ組。最終日は最終組で再び激突する。

またもうひとり、同組で回ることになった細川和彦はこの日、コース新の62をマークて、野仲に2打差まで迫った。
「実力は違いますけど同級生。谷口くんもずっと良いゴルフをしているので、2人に負けないようにやるだけです」と、自身もツアー初Vをかけて遠慮はしない。

活躍を応援してくれる人もいる。
以前はツアーで毎週のように、ともに練習ラウンドを重ねた真板潔(まいたきよし)はシニア元年の今年、7月の「PGAフィランスロピーシニアトーナメント」で“初優勝”。
その翌日にさっそくお祝いの電話をかけたら、「私のことはいいから、あなた頑張りなさい」と、言われた。

また、つい先日は真板のほうから電話がかかってきた。
「聞いて」といきなり切り出すと、「1ラウンドで2回もホールインワンしちゃったよ!」。
聞けば会場の4番と6番パー3で、1日2度の快挙を達成したという。
ひとしきりその奇跡を語ったあとに、真板は再び言った。
「あなたも頑張りなさい」。
先輩の声を背にプレッシャーも、うだる暑さも吹き飛ばす。

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