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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2011

河井博大(かわいひろお)が今季2勝目のチャンス

大会3日目は、悪天候によるコースコンディション不良のため、1時間40分もスタートが遅れた。その影響で、ゲームが終わるころには陽も傾いて、選手たちは18番グリーンに長い影を作った。

そのシルエットが、ひときわひょろりと細長い。ボギーなしの67をマークした河井博大が、久しぶりに優勝争いに加わった。

1番でフェアウェイを捕らえながら、セカンドを右のラフに打ち込んで「絶体絶命」。30ヤード弱は、ロブショットで3メートルにつけると「なんとかかんとかラッキーパーを拾った」。いきなりのピンチをしのぐと、「あとは危なげなくゴルフが出来た」。

スルリと、単独3位に上がってきた。

熱中症で、無念の棄権をした8月の関西オープン。以来、調子が良くない。先月は2週連続の欠場も、「熱は出ないんだけど、なんとなくしんどい。白血球の値が落ちない」。
39歳は、プロ16年目にして5月の日本プロで涙のツアー初優勝を挙げてから各トーナメントのプロアマ戦はもちろん7月には全英オープン。日韓対抗戦では代表をつとめるなど「今までにない経験に、勝手にストレスを感じているのか」。

体調不良もあいまって、近ごろどんどん体重が落ちていく。「見てのとおりガリガリで」。ズボンに両手をつっこんで、「ウェストもダボダボのユルユルで」。
通常時より5㌔減は、ひょろりと高い身長181センチに対して現在、67㌔の体重がことさら際立つ。

げっそりとこけた頬は、「会う人、会う人、痩せたと言われて」。
飛距離もピーク時と比べても10ヤードも落ちて、「頑張ろうと思うけど、体がついて行かない今日この頃です」と、生真面目に打ち明けた。

それだけに、本人にはこの日は予想外に、上位陣が伸び悩んだことで、思いがけず迎えた2勝目のチャンス。「明日は今後のゴルフ人生にもきっと生きる。大事な1日になる」と、病み上がりのV争いを噛みしめながら戦う。

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