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2人のルーキーが、デビュー戦

今週、2人のルーキーがデビュー戦を飾る。東北福祉大出身の宮里優作と、日体大出身の清田太一郎。海外では今年1月のUSPGAツアー『ソニー・オープン・イン・ハワイ』でデビューを果たしているが、国内では今大会が初となる。いずれも、アマチュア時代に輝かしい成績を残した逸材。本番を控えた2人の口から、威勢の良い言葉が飛び出した。
「今週、優勝ならば最高の形」と言うのは宮里だ。「誰もが狙ってくる開幕戦。そこで頂点に立つには、それ以上のものを出さないといけないし、難しいとは思うけれど、(優勝を)狙えるゴルフがお見せできれば最高ですね」と青写真を描く。
オフは、豪州キャンプや母校の合宿に参加するなどして、調整を続けてきた。この日火曜日は、父でありコーチの優さんに見守られながら、初めての東建多度CC・名古屋を下見。
「ドライバーで思い切ってせめていけるコース。ただしグリーンが固いので、要注意です。でも、『まだ春先だから』などという言い訳はせず、良いショットでどんどんチャンスを作っていければ」と、どこまでも前向きだ。
一方の清田は、「ゴルフツアーで戦い抜くには何よりまず、ハートの勝負だと思っている」とキッパリ。<昨年は全米オープン、今年に入ってUSPGAツアーのフォードチャンピオンや、ホンダクラシックのマンデートーナメントに挑戦するなど、海外に活躍の場を広げてきた。
その中で、先輩の丸山茂樹や田中秀道らと積極的に交流し、彼らの生の姿を目の当たりにしてきた。そこでつくづく思い知らされたのは、「2人のハートの強さ。それも、並みじゃない。あの人たちは完全にひとつ、頭抜けてます」と目をむく。
「僕にはまだ、ゴルフでこれといえる特長が何もなくて、それが悩むところだけれど、そのかわりに精神の強さみたいなもので、勝負していけたら最高だと思う」と豊富を語った。
宮里、清田。
2人のルーキーの夢は、「2人のペアでワールドカップに出場すること」だ。特に宮里は今年から、ヤンキースの松井秀喜選手と同じ、航空会社のJALとサポート契約を結んだこともあって、開幕戦で初打席、初ヒット、初打点を記録した大リーガーに大いに刺激を受けている。
「僕も松井さんの後に続きたいなあ」と、思いも新た。そんな宮里に清田も「僕も、足手まといにならないように頑張らなくちゃ!」といっそうやる気だ。大物2人の初舞台から、目が離せなくなってきた。
写真=清田(=左)は、今年QTランク1位の谷原秀人(=右)と練習ラウンド。学 年が2つ上の谷原は清田の尊敬する先輩で「いつも谷原さんみたいにどっしりと落ち 着いてゴルフができたらいいな」(清田)

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