記事
「ザ・ロイヤルトロフィ」2日目は”ドロー”(12月21日)
大会2日目、欧州の底力を見せつけられた…。
タイのペアが初日に続き欧州ペアを撃破する活躍をみせる中、他の3組は欧州のパワーに圧倒された。
アジアのトップバッターを任されたのは、昨日に続きキャプテンY・E・ヤンが最も信頼するタイの2人。
「昨日よりうまく行かないことが多かったけど、今日もいいリズムでプレーできた」終始リードし優位にマッチを進めた。最後に粘りを見せる欧州ペアを抑え、見事に勝利を呼び込んだ。
今大会間違いなくチームで1番勢いのあるペアだ。2日間で2ポイントを獲得する大活躍。
「役目はちゃんと果たしたよ。この勢いで僕らは明日も勝って全勝したいんだ」と最終日のシングルスマッチへ自信を覗かせた。
2連敗だけは避けたい中国ペア。奇しくも今日の相手は初日に敗北したペアだった。「もう負けられないから…」リベンジの舞台は整ったのだが…。
昨日苦しめられたカメラのシャッター音には「毎ホールギャラリーにお願いしました」とストレスを溜めないよう、そして集中力を切らさぬよう努めた。
9ホール消化した時点で2アップとリードしたが、そのリードを守りきることが出来ず、気が付けば2ホールを残し2ダウンと、後のない状況。しかし追い込まれても2人は諦めていなかった。続く17番でバーディーを奪取。そして18番では2人してバーディーチャンスにつけプレッシャーを掛けた。欧州のボギーが確定した瞬間、18番グリーンに歓声が響き渡った。
価値ある引き分けに持ち込み、欧州と0.5ポイントずつを分け与えた。
チームジャパンは3組目に登場。「これは強いわ!」石川は4番ホールで相手のティーショットを見て、自分へ気合を込めるかの様に叫んだ。一進一退の攻防の中、一時はリードをする場面も。しかし2ダウンで迎えた17番を引き分け、万事休す。
「悪い流れになったきっかけはなく、終始ピリピリとしていた」と石川はマッチを振り返った。
「マッチプレーは負けると悔しいですね…」普段から悔しさを口に出さない藤田が最後に言い残した。
最終組を任されたのはキャプテンが絶対の信頼をおく韓国の2人。
「言葉の障害がなく、細かい事まで話せるから」と互いにコミュニケーションを取りながら2日目のフォアボールに挑んだ。しかし中国チーム同様、大事な場面でパットが決まらない。
2アップで迎えた17番では揃ってパーパットを外しボギーとし、決着を最終ホールにまで持ち込んでしまった。
「悪い流れがあった訳じゃない。最後は勝ちたいと思う気持ちに差が出ただけ」悔しさだけではなく、申し訳ないという気持ちで一杯になっていた。
18番ホールでバーディーを奪取され、結果は引き分け。
「決着をつけるまでは油断できないね」と1日で歓喜と落胆を味わったキャプテンY・E・ヤンは語った。
明日はいよいよ最終日!アジアチームはこのリードのまま逃げ切ることができるのか…。
すべては明日のシングルスマッチ8試合に掛かっている。
<21日の2日目・フォアボールの結果>
Match1
× スティーブン・ギャラハー&ポール・ローリー 2&1 トンチャイ・ジェイディ&キラデク・アフィバーンラト ○
Match2
− デービッド・ハウエル&マーク・ウォーレン AS 呉阿順&梁津萬 −
Match3
○ トービヨン・オルセン&ベルント・ウィスバーガー 2&1 藤田寛之&石川遼 ×
Match4
− アルバロ・キロス&ニコラス・コルサールツ AS 金庚泰&金亨成 −
初日獲得ポイント:欧州 (3ポイント)VSアジア (5ポイント)