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関西オープンゴルフ選手権競技 2012
池田勇太は「これからが、俺の季節」
「関西オープンとの相性は悪くない」と、池田勇太。
石川遼と、激闘を繰り広げた2008年は今大会が、まだ地区オープンだったころ。
2009年に、18年ぶりに再びツアー競技に復活してから最初の出場を果たした昨年も12位タイにつけており、リベンジまであと一歩だった。
大会初制覇、そして今季初Vにむけて、先週まで2週間のオープンウィークは、熊本県にある玉名カントリークラブで、10日間もの合宿を張った。
「どうぞ自由に使ってと、芝の上からアプローチを打たせてくれる」。
コースのご厚意には“労働”で報いた。
酷暑で乾いてしまったグリーンに、消防用のぶっといホースで豪快に水かけ。
「凄い勢いで水が吹き出て、うっかりすると飛んじまう。消防士の腕も太いだろう? 二の腕のトレーニングになる」と、一石二鳥。
練習の合間に、刈った芝を集めて回ったりと1日中、汗を流した。
また同コース所属の阪東忠義プロは「俺が唯一、心の中をはき出せる人」。歯がゆい成績に終わったツアー前半戦の鬱憤を打ち明けた。信頼のおける恩人に、スイングをいちから立て直してもらい、手応えをつかんだ。
今年の会場は、大阪府の泉ヶ丘カントリークラブだ。
「年に1回、チャリティコンペで回る」というなじみのあるコースでもある。
「キーパーがものすごく良い方で。俺らが回ると言ったら、アマチュアのコンペなのにツアー並のスピードを出して、グリーンの端っこにピンを切ってくれたりする」。
プロのモチベーションを上げるに、申し分のないセッティングに仕上げてくれる。
その心意気にも応えたい。
「夏から秋にかけてが、俺の強さ。やっと俺の季節になってきた」。
若大将が、勝手知ったる庭で本領発揮だ。