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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2004

デービッド・スメイルが大会2勝目、ツアー通算3勝目!!

ここいぶすきに来ると、「故郷に帰ってきたみたい」とスメイルは言う。
開聞岳のふもとに広がる丘陵コース、吹き荒れる強風。
どことなく、母国ニュージーランドにあるゴルフ場に、特徴が似ている。
「故郷でプレーしている気になれる。大好きなコースだから…」この週、30時間もかけて舞い戻ってきたのだ。

自身3度目の挑戦となったWGCワールドカップは先週、スペインで開催された。
クレイグ・パークスと組んで、24カ国中15位につけた最終日の翌日に、現地のセベーヤ空港を発ち、ロンドン・ヒースロー空港を経由して、成田から鹿児島へ。
23日の火曜日夜8時に、ようやくいぶすきにたどり着いた。

本戦に入ってから時差ぼけにも悩まされ、「毎日、バックナインからだんだん、足が上がらなくなって…(苦笑)」。
長旅に疲れきって、身体はあちこち悲鳴を上げていたが、スメイルにはそれを補って余りあるコースとの相性の良さがあった。

最終日は米ツアーのシード選手で招待外国人選手のハンター・メイハン、神山隆志との息詰まる接戦。
しかし焦りやプレッシャーなど微塵も見せず、颯爽と、風のように、2002年以来の大会2勝目をさらっていった。

18番でOK距離のバーディパットを沈めると、柔らかな笑みをたたえて言った。
「ここでこうして2回も優勝インタビューができるなんて…とても、ファンタスティック!!」。

今大会恒例の、チャンピオンによる記念のパームツリーの植樹式も、これで2回目だ。

だがこの“2本目”の木の成長は、もう見届けることができない。それがスメイルには、とても寂しい。

来年から、開催コースが高知県に移る。
第1回大会から24年もの間、熱い戦いが繰り広げられてきたここいぶすきゴルフクラブ開聞コースでの開催も、今年限りとなる。

「…とっても大好きなコースだっただけに、残念だけれど…。どこに行っても、歴代チャンピオンとして恥ずかしくないプレーをしたいと思います。いままで、たくさんの声援をほんとうにありがとう!」。

地元ゴルフファンにそう誓ったスメイルは、思い出がいっぱい詰まったいぶすきに、ありったけの感謝の気持ちをこめて、別れを告げた。

  • 岩崎福三・大会副会長(=右)と、2002年以来、2度目の今大会チャンピオン恒例の記念植樹にのぞむスメイル

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