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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2013

武藤俊憲は「佐々木さんのために」【インタビュー動画】

改めて、亡き恩人を胸に大会を迎えた。日本最高のトーナメントで、81回目の舞台となったのは、千葉県の総武カントリークラブだ。「ドロー封じのコースでもある」。それが、苦手で2007年までここで行われていたサントリーオープンも、あえてスキップしていた選手もいるほどだ。

それほどまでに、避けたくなる気持ちは武藤にも、凄くよく分かる。「僕もドローヒッターなので・・・」。加えて、いまはクラブの調整中で、自信を持ってドライバーが打てないからなおさらだ。

いっそ武器の飛距離を捨てることにした。「振らないで、ライン出しだけ。自分が出来る範囲でコントロールしていこう」と、スタートの10番でもあわやOBかというほど大きく右に曲げたが、最善を尽くして3アンダーで上がってきた。

師匠の谷口徹の活躍はもはや、言うまでもなく、先々週は弟弟子の松村道央が中日クラウンズでツアー通算3勝目を飾り、先週は同じ所属先(赤城カントリー倶楽部)の茂木宏美さんが、ワールドレディス選手権で女子メジャーを制した。
「茂木さんに、先を越された」と、悔しがる。
「身近な人の活躍は、刺激になります。僕も、頑張らなければいけない」。

武藤も目の色を変える今週のプロ日本一決定戦は、今季の男子メジャーの第1戦。歴代チャンピオンの佐々木久行氏が、合宿先のタイで急死したのは今年の1月3日。心不全だった。48歳の若さで逝ってしまった大先輩は、武藤の地元群馬県の研修会で、一緒にしのぎを削った仲間でもあった。突然の訃報にうろたえながらも、所用で通夜も葬式にも参列出来なかった。

せめて、氏にとっても思い出の大会から良い知らせを届けたいと、今週は武藤だけでなく、選手たちのキャップには、喪章がたなびく。ツアー初優勝が1994年のゴルフ日本シリーズ。さらに翌年2勝目が、この今大会であったことから、メジャー男とも呼ばれた。今年は佐々木氏をしのぶ、弔い合戦でもある。

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