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ダイヤモンドカップゴルフ 2013

松山英樹はジャンボ尾崎との初ラウンドで

インスタートのこの日は、難しいホールが続く16番から3連続ボギーを打ったが、「すぐに取り返したな」と後半は、4番からの3連続バーディには、あの人も舌を巻いた。
初の顔合わせが実現したジャンボ尾崎。松山のゴルフには感心しきりで、ショットにしても181センチの身長を生かした大きなフォロースルーに、「あれだけのパワーなら、舵を取る手がしっかりとしていないとだめだが」。その点でも、松山は合格点。

「パットもフェースの面で捕らえているし、天性のうまさがある。上に行くやつは、パットが上手くないとだめだが条件は持っている」と、ベタ褒めだ。

「俺にもああいう時があったな」と、懐かしい目をした。「22歳とか、23歳くらいのころ」。まだ21歳にも負けん気丸出しで、「今日は彼に、もっと良いゴルフを見せたかった」と、地団駄を踏んだ。

「家じゃ、ハイボールの練習ばかり」。しかし、今年は大会が4年ぶりに大洗に帰ることになり、今週になって、松林の下をくぐらす練習に、きゅうきょ切り替えた。
「昨日の練習場で、アゲンストの中で低めの球を打つ練習をしたんだ」。それが、「付け焼き刃になってしまった」と、ジャンボは後悔しきりだ。何より精度が問われるコースでは、多少のブレも大きな怪我につながる。そんなことは、百も承知でありながら・・・。

ジャンボとの初ラウンド。「凄く嬉しい」と話していた松山だったが「やっぱりオーラがあって。近づけなかった。偉大な人なので、打ち解けるとかいうのもない。こちらからは話しかけられなかった」と、松山のほうにはかなりの遠慮があったと明かしたが、5オーバーを打ったジャンボは自虐の笑みで、「俺の球が曲がっていて行く方向が違ったし、距離も違ったので、だから会話もなかったんだ」。

「ジャンボさん自身は納得いってないかもしれないですが、自分から見ると、凄いアプローチが一杯あったので。だから、あんなにも勝つことが出来た」という松山はラウンド中も、通算113勝のゴルフから目を離さず、「自分ももっともっと、あんなふうに出来るように練習したい」。
スーパールーキーには、実りの18ホールになった。

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