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大会初日の組み合わせが決定
初日は、2人1組でひとつのボールを交互に打つ「フォアサムストロークプレー」。その対戦表が、決まった。
午後4時から両チーム全員参加の記者会見で、韓国チームの曺泰雲(チョテウン)キャプテンと、我らが日本チームの“キャプテン青木”があらかじめ作っておいたペアを、相手の出方を見ながら1組ずつぶつけあう形で行われた。
両キャプテンの口から名前が読み上げられるたびに、選手たちは目を剥いたり、手を叩いて喜んだり。
対戦相手もさることながら、チーム内の編成も、大いに興味をそそられるところだ。
そういう点でも、いずれも目が離せない対戦表が完成した。
初日のフォアサムプレーの組み合わせ
特に、我らが日本チームにとっては、またとない組み合わせとなったようだ。
「みんな、願ってもない相手と、やって損のない戦いが出来ると、思ってくれたみたいだ。みな、やっつけてやろうという気持ちでいっぱいでいる」と、満足そうに頷いたのはキャプテン青木だ。
ペアを組む際に、青木は今週、会場に一番乗りした最年長メンバーに、意見を求めたという。
「谷口(徹)くんと、2人でベストメンバーを考えた。初日は僅差の戦いになるとは思うが、チームのみんなを信じている。きっと良い試合になると思う」。
メンバーたちも、そんな青木の思いに答えようと、今から燃えている。
「対抗戦に引き分けはない。勝つか負けるか。勝つことだけを考えてやりたい」とは、藤田寛之との最年長ペアで挑む谷口。
谷原は、初日の特殊なゲーム方式にも言及した。
「フォアサムは確か・・・ワールドカップでもやってるかな?」と、とぼけた谷原に、敵軍から鋭い突っ込み。欧州VSアジアの対抗戦「ザ・ロイヤルトロフィ」では味方同士でプレーした韓国のS・K・ホは「あのとき僕と一緒にプレーしたでしょう。まさか、忘れたの!?」。
「ああ・・・!! やりました、やりました」と、急激によみがえってきた記憶をたぐり寄せて、「フォアサムはスコアが伸ばしにくいゲーム方式。どれだけボギーを減らしていけるか。チームワークにもかかっている」と改めて肝に銘じた谷原は、その大事な初日に高山忠洋と“先鋒”をつとめる。対する韓国チームは崔虎星(チェホサン)と、因縁(?)のS・K・ホだ。
「僕らは今年“アウェイ”の戦いだけれど。過去3度の中でも最強の10人が集まった。チームワークも過去一番だと思う」と、自信満々のSKの機先を、制することが出来るか。
今年はキャプテン推薦で、3年連続3度目の代表入りを果たした池田勇太は8つも年上ながら、池田を「先生」と呼んで慕ってくる“弟子(?)”の小田龍一との初ペアで、栄冠の奪還を狙う。
揃いのユニフォームの左袖についた国旗を意識しながら、「いつもの試合以上に気合いが入る。気が引き締まる」と、日本が誇る若大将はリベンジに早くもメラメラ。
この「MILLION YARD CUP(ミリオンヤードカップ)」は、各国の栄誉を争うとともに、日韓ゴルフの友好を深める目的で始まった。「ゴルフでも何でも、ライバルがいるから成長出来るというのはある。個人的にだけでなく、韓国と日本も。良いライバル関係があるからこそ、ここまでレベルアップが出来ている。これからも両国間で良い影響を与え合えたら」とは、日韓ともに最年少メンバーの石川遼。
10人のサムライたちが、日韓ゴルフの架け橋となる。いよいよまたひとつ、伝説が生まれようとしている。待望の大会初日は29日・金曜日の10時55分にスタートだ。
なお、大会初日はティオフに先駆けて、9時半よりクラブハウス前のパッティンググリーンで、開会セレモニーを行います。ぜひ、ファンのみなさまもお集まりください。