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マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2012

金庚泰(キムキョンテ)が大会2勝目にむけて好位置

今のところ、日本ツアーはこれが自身の最終戦。今季は年頭から米ツアーのQスクールを受けると決めており、2次予選からの挑戦に備えて、いよいよ残り1試合となった。

「大好きな日本で最後こそ、しっかりと成績を残したい」。
並々ならぬ思いで臨んでいる。
ひとつ照準を決めたら、めっぽう強い。
類い希なる集中力で狙っていく。

「でも、今年はちょっとそれもダメで…」。
春先の米ツアーで飛距離にこだわったばかりにスイングを崩して帰ってきた。一昨年には賞金王に輝いた。当時の恐ろしいほどの安定感は少し影をひそめて、めったに感情を出さない選手も近頃は、「気持ちがすぐに切れてしまう」。ショットは復調傾向も、少しのミスでもイライラを発散させるシーンも多く見られるようになり、本人も「これではいけない」。

先週のブリヂストンオープンでは予選落ちを喫して大いに反省をした。
「やってもみないうちからすぐに今日はダメだ、と思ってしまう」。
9月のフジサンケイクラシックで池田勇太との一騎打ちを制してツアー通算5勝目を飾ったものの、このまま日本を離れるとあっては、悔いも残る。

「今週は最後まで絶対に諦めない」。
強く誓って迎えた“最終戦”だった。

今大会は2010年のチャンピオン。
この日は3連続バーディの最初の6番でチップインを沈めるなど65をマークして当時の優勝スコアの通算13アンダーに、今年は2日目を終えてすでに1打差まで迫り、2位とは3打差をつけて決勝ラウンドを迎えるからこそ、「油断は出来ないと思う」。

2年前を振り返るにつけても、「あのときとはコンディションが微妙に違う」。
ひとつは、名物の高速グリーン。この日2日目は、速さを示すスティンプメーターは14.25フィートを記録したとはいっても、火曜日の大雨の影響か「例年よりは柔らかい」と、金も感じており、「パワーのある選手はロングアイアンでも止められる」。

また、当時は初日から強い風が吹いたが、今年はこの2日目は穏やかな晴天に、「週末もみな、スコアを伸ばしてくると思う」と、楽観などしていない。
しかも、3位につけた先輩のI・J・ジャンも、武藤も石川も、みな口々に金を標的にしているからなおさらだ。

「僕にとっての最後の試合。良い緊張感の中でやりたい」と気を引き締め直した。



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