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間もなく幕開け ジャパンゴルフツアー2003年開幕第1戦 東建ホームメイトカップ
今年は約3ヶ月と、例年より長いオフを過ごして、選手たちは再びスタートラインに立つ。
先日終了したばかりのダイナスティカップ。日本代表メンバーに選ばれ出場した鈴木亨は、とりわけ今年のシーズンインを、心待ちにしているようだ。
この“アジア対日本対抗戦”には残念ながら凱旋できず、最終日、「良い結果を持ち帰れなくてファンのみなさんにはスイマセン・・・」と頭を下げたが、戦い終えたその表情は、やけに明るく輝いていた。
「今週のラウンドの中で、去年の暮れから取り組んできたことが間違いではなかった、と感じられる部分がたくさんあった」からだ。
これまで、コーチやトレーナーと専属契約を結んだことがなかった鈴木が昨年末、ある人物とタッグを組んだ。「初めて、考え方や方針に、共感できる人と出会えた」と鈴木は言う。
このオフ、その人物のおかげで、これまで抱いてきた疑問や不安、迷いがウソのように消えた。
「パーっと目の前が晴れた感じでした。あとは実戦でどうか、というところまで来ていた。今週は、“変化した鈴木”を試す場所でもあった。実際にやってみて気持ちの裏づけができた。このダイナスティカップで、ますます自信が持てるようになったんです」と、声を弾ませた。
「あとは帰国後の2週間で仕上げの調整に入り、できれば、開幕第1戦に間に合わせたい」と話した鈴木。今年の目標は、「どこまでも進化しつづけること」だという。これまでは、肝心な場面で「マイナス志向の部分が出て、つまづいてきた」と振り返る。「でもこれからは違う。どこまでも強気に、前向きに前進し続ける自分を、ファンのみなさんに見せる」とキッパリ。
36歳が、少年のような目をして言い切った。