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HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 2015

プレッシャーも、兄弟で分け合えば・・・

男子ゴルフの珠玉の兄弟が、今週揃ってホスト試合に挑む。今大会主催のゴルフ場運営大手「PGMホールディングス」と、3年前にスポンサー契約を結んだのは弟。

優作に続いて、今年から晴れて、ホストプロの仲間入りをしたのは兄、聖志。もともと、プロゴルファーに大変ご理解のあるスポンサーは、今週の火曜日にも食事会を開いてくださって「そんなに力まず、リラックスしてやってくださいね」と、いつも暖かな言葉をかけてくださる。

3つ下でも、そこは“先輩”のホストプロも「非常に良い雰囲気作りをしてくださって、本当に助かっています」と優作は、その点でも感謝の念にたえないが、実は主催者のみなさんの本当の本音も重々知っている。

「今週は優勝とは言わないまでも、ぜひ上位でと・・・」。当然、本人もその使命に心燃やして初日のティ−グラウンドに立つつもりだが、今年から兄もそこに加わったことで、「プレッシャーは、分割されるし、2人揃って活躍出来たら、厚みも出る」と、宮里家の強い絆と結束力を、ここぞとばかりに発揮するときがやってきた。

今季ここまで再三のV争いで、賞金ランクは7位と好調の優作。しかしまだ今年の勝ち星には恵まれず、「勝つには何か、もうひと押しが足りない」と、先週は目下賞金1位のゴルフを微細に観察した。
予選ラウンドで同組で回った金庚泰(キムキョンテ)は「全く隙のないゴルフをする」。鬼のゴルフに驚愕した一方で「キョンテもそういうミスをするんだ、と。これくらいでも、良いんだと思える部分もあった」とは、ひとつ新たな発見だった。
「そういうミスも、上手くつないでつないで。あまり良くない中でも、優勝争いをしてくる強さ。ゲームメイクの引き出しが、凄く多くて勉強になった」と、今週は鬼のいぬ間に、主役をさらう?!

兄の聖志は、切実だ。2013年に失ったままのシード権。今年もまた、めどがつかないまま迎えた。「1年のうちで、もっとも結果を出したいのがこの大会」と意気込むこのホスト試合も、主催者推薦の恩恵を受けて、いや増すのは感謝の思い。
「ここでなんとか結果を」と、この日水曜日はプロアマ戦のあとは、父親でコーチの優さんにつきっきりの指導を受けて、表彰パーティの開始ギリギリまで練習場で打ち込んだ。

優勝賞金は国内最高の4000万円。「こんなに大きな試合まで開催してもらって、なんとかお返しがしたい」と、意気込む兄。「優作と、2人で優勝争い出来れば最高ですね」。そうなれば、応援も分割制?! いや二倍・・・! スポンサーのみなさんが、どちらを応援したらいいのか迷うくらいの活躍を、2人で演じられれば最高だ。

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