記事
アールズエバーラスティングKBCオーガスタ 2014
“ムッチー”も復帰
「“もう3ヶ月”なのか“まだ3ヶ月”なのか・・・。長かったような、あっという間だったような」と、感慨深げに、帰ってきた。
アクシデントが起きたのは、6月のミズノオープン。今年から同社とクラブ契約を結び、ホストプロとして意気揚々と臨んだ初日に、コースの窪地に足を取られて転倒。そのまま歩くことも出来ずに、病院に担ぎ込まれる事態に。
単なる捻挫かとも思われていた症状は、しかし精密検査を受けて本人も青ざめた。
靱帯の断裂と損傷に加えて「骨挫傷もある、と言われて。全治は6週間」。
手術が必要とも言われたが、「なんとか切らずに済ませたい」との本人の意向を汲む、名医たちとの出会いに救われた。
プロサッカーのガンバ大阪のチームドクターの高島孝之氏の的確な診断のほか、先輩プロの桑原克典のトレーナーから紹介を受けた「インディバ」と呼ばれる画期的な治療法は、特殊な機器で患部を温め、高周波エネルギーで患部に働きかけることで、手術はしないで済んだばかりか順調な回復をみせて、「今は、リハビリの毎日」という。
その最中に迎えた復帰戦。久しぶりのツアーは、階段をやや慎重に降りる姿に、口々に「大丈夫なの?!」と気遣われるたびに、感謝の気持ちで一杯になる。
「みなさんには、本当にとても心配していただいて」。中でもやはりこの人。「ああ見えて、本当に優しい人なんですよね」としみじみと、「一番、たくさんメールをくれたのもあの人」と、谷口徹への恩もいやます復帰戦。まだまだ、大きなことは言えないが、「徐々に、徐々にですね。今週は4日間を目標に頑張りたいと思います」。
武藤も地道に復活を目指して歩く。