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〜全英への道〜ミズノオープン 2014
“本物”をつかむ日本勢はいつ・・・!?
全英オープンの覇者に贈られる「クラレットジャグ」。その昔、イギリスで行われたゴルフ競技会で、チャンピオンの栄誉を称えるために贈った銀製の赤ぶとう酒用のジョッキが原型といわれ、代々精鋭たちの名前が刻まれてきた。
1993年に、このミズノオープンで全英オープンの“日本予選”が行われることになり、そのとき主催のロイヤル・アンド・エインシェントゴルフクラブ(R&A)から贈られたのは、それと同じ型で少し小ぶりの「クラレットジャグ」。
「確かに・・・。こうして並べてみると、違いが分かる」としげしげと眺めまわしておられるのは、水野明人・ミズノ(株)代表取締役社長。
実は、世界各国で行われてきた全英オープンのクォリファイングシリーズは今年、大幅改訂が行われてこのミズノオープンをモデルケースに、世界6大ツアーでも同様に、対象となるトーナメントを制定して、4日間の戦いの中で、挑戦者を決める形に変更された。
その初年度を記念して、今年は“本家本元”をミズノオープンの開催コースのJFE瀬戸内海ゴルフ俱楽部でも、ぜひお披露目して欲しいと、R&Aのアジアパシフィックディレクターのドミニク・ウォール氏と、実行委員会のトニー・ディズリー氏が、はるばる運んできてくださったのだ。
会場で展示され、水野社長もこの4日間で、十分に堪能し尽くされたはずなのに、表彰式ではとうとうガラスケースも外されて、すっかり全貌を明らかにした本物のクラレットジャグには改めて魅入られた様子で「やっぱり本物はいいなあ、欲しいなあ・・・」。
その願いは、そのまま選手みんなの思いでもある。
まずは今大会で、張とパグンサンと、金と近藤の4人の精鋭が選出されたが、“日本予選”はまだもうひとつの道が残されている。
今年は初戦の「インドネシアPGA選手権」から「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」までの8試合の獲得賞金の上位2位タイの選手にも、その権利が与えられる。
それも今週で6試合を終えて、いわゆる“日本予選ランキング”の1位に飛び出したのは、宮里優作。さらに、有資格者を抜いた2番目には小田孔明、3番目に藤田寛之。今年は会場となる、ロイヤルリバプール行きのチケットを手にするのは誰か。本家本元の優勝杯を手にする日はいつか。
世界最古のメジャー戦にまつわる戦いから、まだまだ目が離せない。