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全米オープンの最終予選会を実施(5月23日)

目下、5試合連続のトップ10の勢いを、そのままこの日の長丁場にぶつけた。池田勇太が23日、兵庫県の東広野ゴルフ倶楽部で行われた全米オープンの日本最終予選を、1位で通過。

出場40人中、資格のある上位4人にはそのほか、谷口徹と谷原秀人、宮里優作が入り、来月16日から米ペンシルベニア州のオークモントカントリークラブで開催される、第116回大会への本選切符を手に入れた。

先週、和歌山県の橋本カントリークラブで行われた関西オープンは、タフなコースが舞台で池田は5位タイにつけたはいいが、そのすぐ翌日の長丁場に「今は立っているだけで大変」と、ヘロヘロだ。この全米オープンの日本予選は1日36ホールで決着をつける。さすがの30歳も、「久しぶりに2ラウンドすると、体がついていけない」と、クタクタになりながらも、今年は国内第2戦のパナソニックオープンで早々に1勝を挙げるなど、好調ぶりは相変わらず。
通算10アンダーは、2位に3打差つけるダントツの本戦突破。自身2度目の出場権に「また行けるのが嬉しい」と、疲れた体には何よりのご褒美となった。

池田に次いで、通算7アンダーで2位につけたのは鉄人の48歳。この日は出がけに、奥様から「また出るの」と言われた。「若い人が出なきゃいけない、と思う。自分はもう、いいかと思う」。しかし、この最終予選が近づくと、ベテランの血がうずく。「40人出て4人しか通らない。簡単じゃないけど、ギリギリまで迷って出ようと思う、自分でもなぜか分からない」。たとえ奥様に呆れられても気がついたら、また今年もここに来て、若手に負けじとしゃかりきになっている。過去にすでに9度の全米オープン出場は、何度打ちのめされてもまた挑戦してみたい。それこそが、メジャー舞台の魅力である。
オークモントは自身2度目。2007年に、現地で高校同期の桑田真澄氏に、偶然出会ったことを懐かしく思い出す。桑田氏は当時メジャーリーグに昇格したばかり。全米オープンは10度目の出場に、あれから流れた長い月日を噛みしめながらの渡米となりそうだ。

残る2枠は、通算6アンダーの3位タイにつけた谷原と優作が獲った。谷原も優作も、初めての全米オープンの出場権だ。谷原は、この予選会の会場を、先週の金・土と2日をかけて、2ラウンドの下見を重ねて、初切符をゲットした。来月の本戦では「予選を通りたい」と張り切っている。

優作は、兄の聖志には遅れること2年の初参戦。一昨年に、やはりこの最終予選を突破して、当時パインハーストの舞台を経験している聖志は「雰囲気が違うと。盛り上がりがすごいし、選手も試されると」。来月の出発前にもう一度、兄から情報収集しておきたい。

そのほかの日本勢は、すでに松山英樹が出場権を獲得している。
全米オープン最終予選結果

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