記事

ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2004

高山忠洋「次への肥やしです」

ウォーターショットは、初めての経験。それでも高山は、迷わずズボンのすそをめくりあげた。「悔いのないようにしたかった」。18番パー5の第3打。グリーン右手前の池から、最後の望みにかけたのだ。

しかし思いのほか強い水の抵抗が、高山の願いを容赦なく跳ねつけた。

果敢なアプローチはグリーンに届かず、4打目もピンに寄せきれず、消沈の表情で膝を折った。
4オン2パットのボギーに、初優勝の夢は消えた。

首位を守って突入したバックナインは、「自分との戦いだった」と、振り返る。「…良い自分と強い自分が両方出てきて…。追いかけられるのは、苦しいですね」と、顔をしかめたが、その苦い経験こそ、「次への肥やし」。

それを繰り返して成長していくしかないことは、高山本人が、いちばんよく分かっている。



関連記事