UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズの大会3日目。地区予選を勝ち抜いた全国20校の子供たちが参加して、会場隣の東9ホールで行われた「第6回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ」は今年、新記録の嵐だった。
パー36の青コースで、大会の地元茨城県の笠間市立北川根小学校4年の木村秀介くんが、日本タイ記録の25をマークして騒然となったのもつかの間だった。
その直後に同じくパー36の赤コースで、笠間市立友部小学校の4年の塚越翔(かける)くんと、静岡県の森町立宮園小学校4年の鈴木悠斗(ゆうと)くんが、立て続けに24ストロークをマークしたからさあ大変。
日本新記録の達成に、大会は大いに盛り上がったがドラマはこれだけでは終わらなかった。
なんと、6人の子供たちがホールインワンを達成したばかりか、アルバトロスを出した子が2人も…!!
北川根小学校の伊藤圭亮(けいすけ)くんと、笠間市立箱田小学校の飛田直樹くんが、いずれも青の9番ホールで前代未聞の新記録を作ったのだ。
記録ラッシュに沸く中で、頂点の座についたのは笠間市立北川根小学校だった。
136ストロークは2位と2打差をつけて、JGTO会長の小泉直の手から燦然と輝く優勝杯とメダルが。
またプレゼンターとして駆けつけた桑原克典から副賞として、出場プロのサイン入りパネルと、日本ゴルフツアー機構のオフィシャルスポンサーの日本ユニシスよりディズニーランドのチケットが贈られた。
「みんなで力を合わせたからこんなに良いスコアが出せました。応援、ありがとうございました」と喜びを語ったキャプテンの伊藤くんは、アルバトロスのメダルも受け取り、二重の喜び…!
同校の監督で、地域ボランティアの白田佳彦(はくたよしひこ)さんも「素晴らしい子供たちに恵まれて、監督冥利に尽きます。一丸となって、多大なる協力をくださった学校関係者とPTAのみなさまには心からありがとうございました!」と、感極まった。
スナッグゴルフを導入した学校の保護者や先生から届くたくさんのアンケートには、「子供にやる気が出てきた」「努力できるようになった」「諦めない気持ちが出てきた」「仲間と協力してやれるようになった」などといった意見が多く見られる。
年々、レベルアップしているこの対抗戦も、開催の一番の目的は何も好スコアや記録を狙うばかりではなくて、まずは一緒に戦う友達を思いやり、ルールを重んじ、みんなで力を合わせ、喜びを分かち合い、そして何よりゴルフを心から楽しむことにある。
表彰式の最後に、出場選手を代表してマイクを握った花城滉孝(はなしろひろたか、沖縄県・名護市立大北小学校4年)くんも言っている。
「僕たちはこの日のために、仲間と励まし合い、力を合わせて頑張ってきました。見守ってくださったお父さん、お母さん、ありがとうございます。これからも、ゴルフを楽しみ、ルールやマナーを勉強していきます!」。
賞に輝いた子も、そうでない子も充実感いっぱいの表情で、大会は幕を閉じた。
スナッグゴルフでかけがえのない友情を育んだ子供たちが、大会最終日には今度は本戦の1番ティで、出場プロと一緒に手をつないで入場します。
将来を担う子供たちの晴れ姿にぜひ、暖かい声援を送ってあげてください。
大会全成績は「こちら」をご覧ください。