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タニさん、11回大会も無事終了したよ!(谷原秀人ジュニアクラシック 8月4日)
藤本佳則は「タニさんはいなくても、なんとか出来た」とホッと胸をなで下ろした。前日の8月3日にはスナッグゴルフの部。そして、この日4日に行われたゴルフの部では、ラウンド後に谷原や藤本、また2人のコーチの阿河徹(あがとおる)さんに加えて例年なら塩見好輝ら主に東北福祉大のOBが結集して、ラウンドから上がってきたジュニアたちへの“アフターレッスン会”で熱血指導するのが常だった。
だが今年は塩見が同週末の、仙台でのプロアマトーナメントに参戦。ただでさえ人手が足りないところに肝心の谷原は土壇場で、やはり今大会と日程が重なるWGC「ブリヂストン招待」の出場権を獲得して来られず、さらに大会直前には阿河さんが急病との知らせ…。
「やばい。教える人、俺ひとりになるやん…」。阿河さんの症状にも気を揉みつつ、当日の参加者は高・低学年を合わせても、とても1人でさばける人数ではない。
かといって、アメリカから「頼むぞ」のメールも届いていたから、「出来ませんでした」では、顔が立たない。
助っ人が必要だった。
藤本は先週の福島の会場で、東北高校で1個下の森本雄を食事に誘った。
現状を悲壮感たっぷりに打ち明けると「僕も行きましょか?」と、森本。
「先輩が困っているのに、断れるわけがない」という可愛い後輩の快諾をまんまと(?)得たところでさらなる朗報が入った。
重病説も出ていたコーチの阿河さんが奇跡的な回復を見せて、参加出来ることになった。
炎天下で4時間にも及ぶこの日のレッスン会も、3人で元気にこなすことができた。
谷原は、今年のこの“緊急事態”を予測していたのか。毎年、この表彰式で、プレゼンターとして子どもたちに賞状と記念品と優勝杯を渡す役目を昨年はなぜか、藤本にやらせていた。
“予行演習”の甲斐あって、ピンチヒッターの重責も藤本はそつなくこなすことが出来た。
中国地区予選会を兼ねたこの「谷原秀人ジュニアクラシック」で、10月の全国大会の出場選手も出揃いアメリカにいる谷原に、大会の成功を報告することが出来た。
子どもたちも、遠く広島から戦勝報告をした。
高学年女子の部で、みごと優勝を飾った藤吉真凜さん(広島市立千田小5年)。
また同部門で4位につけて、やはり全国大会の切符を獲得した仲良しの松浦葵さんと、「今年は谷原プロがいなくてとても残念だったけど、かわりに藤本プロにたくさん教わりました」と、今年も主催者に感謝した。
特に三原市立田野浦小6年の松浦さんはいよいよ最終学年を迎えて、今年が最後の参加となるだけに、なおさら谷原には出来れば直接、伝えたいことがあった。
「ぜひこの大会で“中学生の部”も作ってください。よろしくお願いします!」。
藤安さんと改めて、「来年は谷原さんに絶対に来て欲しい」と、声を揃えた。
そして谷原の地元でもある広島から、2人仲良くエールを贈った。
「メジャーで勝ってください。私たちも応援しています!」。
今季メジャーの最終戦「全米プロ」ももう間近。
谷原選手へ。大会協力でもある我々JGTOで言付かった子どもたちの声、確かに届けましたよ!