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ブリヂストンオープン 2008

ジャンボ尾崎が6位

日本一を決める先週の日本オープンに、61歳の姿はなかった。欠場したのではない。財団法人日本ゴルフ協会が主催する同大会は、通常のトーナメントと出場カテゴリーが異なるため、権利がなかったのだ。

1970年からの38年連続出場が、とうとう途切れた。
空白の1週間は屈辱も胸にしまいこみ、技を研鑽し、心身を鍛錬し、なお復活をにらんでいた。

クラブの調整にも余念がない。
「シャフトの交換? そんなの、飯食うみたいなもの。日々研究だから」。

バーディ合戦の今大会では「最後に何より重要になってくる」とにらんで、パッティング練習にも相当の時間を割いた。

そしていまだ飛距離にこだわる。
「いま一番やっているのはドライバーのティショットの振り切り」と言いながら、「でも今日は曲がりっぱなしだった」と苦笑したが、「アイアンが振り切れているから、フェアウェイウッドにもつながる」と、前半の3連続を含む6つのバーディを積み上げて「今日は内容も良くて、明るい材料は多い」と、まずは自身に及第点だ。

上半身に巻いたコルセットは、シャツの上からでもうっすらとそれと分る。
3週前の背中の肉離れに「“本家”を忘れてしまうよ」と、苦笑する。
持病の“腰痛”も吹き飛ぶ新たな痛みを抱えても「これからは、万全でのゴルフは出来ないと思っているから」と、達観しきっている。

翌2日目は雨の予報だが、悲観しない。
目標は、来年以降の完全復活だ。
「すべては来年の布石のためだから。重荷を背負って、人生を歩むがごとしだよ」と言って、カカカと笑った。

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