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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ ダイヤモンドカップゴルフ 2017

並ばれた・・・・・・

2日間の貯金は1日で尽きた。3日目は、6打差で出ながらタイのサクサンシンに並ばれたばかりか、3位以下との差もなくなれば、陽気な39歳には自分を茶化すしかすべはない。
高山忠洋は上がってくるなり、歌うように言った。
「だ〜い、こ〜ん、せん♪」。
ここはもう、自ら最終日を面白くしたというべきか。

雨が上がると、風が吹いた。高山がスタートした正午前には気温も下がり、つい顔が曇る。
「まずいなあ・・・」。
持病の腰痛の症状が出ていた。
いつものように、塚田トレーナーの献身ケアで、「打てる状態では出て行けた。理由にはならない」。
とはいえ、体の動きは明らかに悪くて、「言うこときかない。振りに行くと右にしか行かない」。
それでも懸命にしのいだ前半。
イーブンパーで折り返した後半。
12番あたりから、暖かな日差しが出てきてありがたい。「13番では良いショットが打てた」と、フェアウェイを捕らえた。見れば、同組のサクサンシンも気合いが入ってきたかのように見えて「自分も良いプレーで応えたい」。
相手の気持ちを受け止め勝負に出たのが、「逆に空回りの方へ、行き始めた感じで」。
フェアウェイから打った110ヤードの2打目は、アゲンストの中で、上手く押さえて打ったつもりが、奥のラフまで行ってしまった。
14番は、長いバーディトライがグリーンの外まで出て行った。アプローチで寄せ直してもOKボギー。
15番では左に引っかけて、2打目は出すだけ。再び1打余分に要して痛恨の3連続ボギーだ。
「オーナーの方が、怒ってらっしゃるのでしょうか」と高山が、初日に9アンダーを出して以降のピン位置は、緩むどころかシビアになる一方だ。

「今日も逃げるところがない。ほんとに良いショットを打ってセーフティなパーを獲るのが精一杯。精神力と、技術とすべてが試されるコース」と、この日3日目こそ痛感した。

73を打って、ついに追いつかれて「カレドニアンの洗礼を受けて帰ってきました」。
2日目までに14アンダーまで伸ばして「主導権は僕が持っていたはずだった」。
しかし難条件に立ち向かいながらリードを守るためには体もショットの状態も悪すぎた。
「主導権は僕が持っていたがショットも良くない中で、耐えきらなきゃいけない。今日は苦しかった」と、ため息が出た。
最終日もまた、24歳のサクサンシンと回る。
「今年もアジアで勝っているようだし、ハートが強い感じの選手。今日回ってどんな相手か分かったのは良かった。明日も相手を見ながらやれる」。
最終日こそ、日本ツアー5勝の経験を駆使してアジアの若い力に立ち向かう。

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