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マイナビABCチャンピオンシップ 2018
初の単独首位も、ちびユータは超ネガティブ?!
真正直に答えた。
「魚は苦手です。骨を取るのが面倒くさくて。肉しか食べないです」。
よい子のみんなは、バランス良く食事を採ってもらえればいいと思うがそんな感じで本音や弱みも、すぐに言ってしまう。
66を出した初日に続いて、2日目もまたボギーなしで回った。
「今日も前半に2、3回のピンチを耐えて。我慢していればいつか、チャンスを獲れるかなと思ってやっていたら、昨日と同じ展開になったので、シメシメと・・・」。
朝一のピンチは、2打目が深いラフも「3打目のアプローチで耐えられた」。
難解なティフトン芝の攻略も、この2日間をみるかぎり完璧と思うが「なんか、上手く打てていますが、ボギーが止まらなくなったら“何だ、この難しいのは!”となると思う」と、隠さない。
ボギーなしで予選突破を果たしたのも初なら、単独首位に立つのも自身初。
2日で出した133ストロークは、自身の36ホールの最少スコアを3打も更新。
しかし、自慢するどころか「4日間ともこれが出来るわけはないと思う」と、自ら断言。
「必ず1日は、ダメな日が来ると思うので。その時に、どこまで我慢することが出来るか」。
07年のプロ転向から苦節11年。
今季は、ようやく初めてシードもほぼ確定という位置まで持って来たが、これから先は、どれも未知の世界。
慎重になるのも当然だ。
そんな木下にも「ちょっと自信が出てきた」というのは7月。
「ISPSハンダマッチプレー」で、1、2回戦を突破。
「最低でも200万円を加算することが出来るという余裕から、前ほど“ダメだったらどうしよう”という気持ちがなくなった」と「RIZAP KBCオーガスタ」で自己ベストの7位に。
そこから、さらに「ISPSハンダマッチプレー」で準々決勝まで進み、トップ杯東海クラシックは6位タイ。
次々と、自らの記録超えを果たして、今まで守り一辺倒だったゴルフに変化も生じている。
「昔はビビりすぎて守る一方。それで上手く出来ない時期が続いた。今は所々で攻めたり、最初のころはそれもただ無謀で失敗していたのが“行ったり、引いたり”のメリハリが自分の中で出来てきた」。
今では逆に「守り出したらガタっと崩れるタイプ」と分かって「ちょっとバカにならないと、ダメな部分があるのかな」と自分のスタイルを、確立できるようになってきたのはプラスだ。
でかユータが「アジアアジアパシフィック ダイヤモンドカップ」でツアー通算20勝目を飾った時には、LINEで祝福のメッセージを贈るのでやっと。
「勇太さんは勇太さんでいろいろ大変。迷惑かけたくないので、自分の相談は出来ない」。
今週は、池田が中国で、世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」で戦う週に、初のV争いは自分なりにやってみる。
「優勝をみてやらないと、というのは分かるが初日からここまで良いのは初めて。ここからどうしたらよいのだろうと。わからないけどここでまた、一つ勉強になる」とつらつらと、週末を予想してみる。
3日目に迎えた記念すべき初の最終組については「自分のゴルフは見てもそんなに面白くないと思う」と、また夢も希望もないコメントに終始。
「僕は爆発するタイプと思われがちだが、ずっとパーを拾い続けていくタイプ。ロングホールだけ、振りちぎって取るスタイル。見ていて、面白くないんじゃないか」と謙遜したが、この日は最後18番のパー5でピンまで230ヤードを3Wで「40ヤードは曲げて打った」と超スライス球で距離を調整して、ピン2メートルを捕らえた2打目は圧巻だった。
「どうせなら、入れたかった」と2日目に逃した絶好のイーグルチャンスは、週末こそキメる。