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フジサンケイクラシック 2015
フジサンケイジュニアV! 小斉平優和(こさいひらゆうわ)さんは、波乱の幕開け
アウトコースは、7時15分のティオフが間近に迫るころ。すでに、他のプロ2人は1番ティに揃っている。
そこに、なぜか“セルフバッグ”で駆けつけた小斉平さん。
「キャディがトイレから出てこないんです」。お腹が痛いと行って、駆け込んだままという同級生の角海利さん。
パッティンググリーンで待てど暮らせど、待ちきれずにとうとう自らバッグを運んでティーインググラウンドにきてスコアカードを受け取り、マーカーの確認を済ませても、角さんはまだ来ない。
いよいよスタート2分前。たまらず、クラブハウスに向かって駆けだした小斉平さん。途中で、練習グリーン脇に置きっ放しだったウェッジを拾ったところで、角さんもクラブハウスから飛び出してきた。
揃って駆け足で肩で息をしながら、ティショット。
あんな状況でも、手堅くパーでスタートして、大物の片鱗をのぞかせると、さらに15番からの3連続バーディで翌日の決勝ラウンドに望みをつないだ。
上がってから「お腹痛くて、なかなか出られなかったんですよ〜」ととぼけた顔で“当時”を振り返る角さんを、ジト目の苦笑いでにらんでいた小斉平さん。
「明日は、イーブンパーまで戻せるように頑張ります」。
ちょっぴり天然の高校生コンビの行く末にも注目だ。