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フジサンケイクラシック 2016

3日目の浮上で職探しも当分お預け。丸山大輔が7位に

これでまた、しばらく“転職”しなくても済みそうだ。歴代覇者が、復活の足がかりをつかめそうな3日目の68。7位タイに上がってきた。

オーバーパーから出た3日目は、7番で右のカラーから10メートルをパターでねじ込む“チップイン”。後半は14番で4メートルのバーディチャンスを沈めていよいよ赤字にした。
次の15番でも2メートルを逃さず、連続バーディで通算2アンダーまで伸ばしてきた。

「難しそう」と、今まで食わず嫌いだったピンタイプのスコッティキャメロン。「本当に、記憶にないくらい久しぶり」にバッグに入れたのは前日2日目だ。
06年から2シーズンを戦った米ツアー転戦中に、メーカーからもらった名器も「ずっと部屋で眠っていた」と、宝の持ち腐れ。
つい先日に思いついて、35インチのシャフトに替えてグリップも細くするなど、すでに“リフォーム”はしてあった。

「フィーリングを呼び起こす感じで、使ってみようと思った」と、ベテランの冒険がハマった。
「今までは、マレットのほうが簡単だと思い込んでいた」。つい最近まではおまけに太グリップを装着して「ずっと簡単なほうへ向かっていた」。それが逆効果であったとこの日、やっと気づいた。

「タッチも距離感も合っていた」とおもいのほか、使いこなすことが出来た。
「そのほかは、何も変えていないけど、やっぱりこのコースはイメージが良いのかな」と、思い起こすものもあった。
「僕は難しいコースのほうが集中力が増す。我慢していれば、いいことあるんじゃないかという。そういうコースのほうが、もともと得意」と、ちょっぴり自信も出てきた。

ここ富士桜で喝采を浴びたのは、もう11年も前のこと。2005年の今大会のツアー初優勝を契機にその後、2勝(計3勝)を挙げた選手が、今年は予選会から勝ち上がってきた。

しかし、29日の月曜日に行われたマンデートーナメントはイーブンパーに終わって、一度は本戦出場も諦めた。例年だと、このスコアではとうてい無理と絶望した。
その日の読んだ誕生日占いで「転職か起業するなら今年」と出ていたのを思い出し、何か良い職がないかと真剣に考えたりした。
とりあえず、いったんコースを離れて近くの人気バーガー店で腹を膨らまして念のために戻って来たら、ギリギリ15位タイで通過していた。
昨季は、米ツアー参戦中に失った06年から数えるなら9年ぶりのシード落ちを喫して出られる試合も限られる中で、少ないチャンスを生かして這い上がってきた。

今週にも、一度は廃業も考えた身だ。最終日を前に、首位との6打差も加味して欲は言わない。「今年後半戦は出られる見込みもそんなにないし、来年ツアーに戻ってくるためにいかに良いゴルフが出来るかなので。今週の結果にはこだわってはいない」。
目下、掛け持ち参戦のチャレンジトーナメントや、来季の出場権を争うQTに賭けている。
「それまでに、良い準備が出来たらいいと思っている」。
45歳の無欲のゴルフがどう転ぶか。

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