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フジサンケイクラシック 2016

賞金王は諦めた?! 金庚泰 (キムキョンテ)は連覇も・・・

3ヶ月あまり留守にしても、あれだけ流ちょうな日本語は、何ら支障ない。大会前日は水曜日のプロアマ戦は昨年覇者としてそつなく、日枝久・大会会長など役員の方々をエスコート。

素振りをされる合間を縫って要所、要所でナイスアドバイスを送る。いつもの優しい口調でスイングの込み入った内容も、分かりやす
くきちんと伝える。たちまち見違えるショットに、柔らかな笑みを浮かべて「ナイスショット!」。

「僕の主戦場は、日本ですから。やっぱり日本ツアーは雰囲気もよくて、久しぶりに楽しい」と、この日は好天の富士山に心も弾む。留守の間もずっと、「もちろん気になっていた」と、日本ツアーの結果を検索して「楽しみに見ていた」という。
賞金ランキングで谷原秀人に抜かれたことも、もちろんチェック済みだが、そこは悔しくはなかったという。

6月の全米オープンを皮切りにアメリカに居座った。WGCブリヂストン招待から全英オープン、RBCカナディアン・オープン、全米プロゴルフ選手権に出場して、5戦中予選通過は2回。「あんまり調子は、良くなかった」。
日本ツアーは本当は、先週の「RIZAP KBCオーガスタ」から再合流するつもりだったが、腰の状態が思わしくなくて、やむなくキャンセル。母国韓国で休養を取って、やっと今週戻ってこられた。
昨年に続く、2年連続3度目の賞金王も狙える立場にはいるが、今大会のあと、またすぐ、アメリカに帰って入れ替え戦に臨むつもりだ。
「こんなに日本にいない人間が、賞金王になれるわけない」と、そこは諦めている。
「本当なら、ツアーは1年、同じところでやるのがいいのだけれど」。今季、すでに前半の3勝を機に、来季の米進出を目論むだけに、日本ツアーの後半戦はもうほとんど、空けがちになるスケジュール繰りが心苦しく、久しぶりに帰ってきた思い出の舞台も、ここ3ヶ月は、得意なはずのパットにも悩んでいるだけに、富士山からの目があるという、難解なここ富士桜のグリーンも攻略しきれるかどうか。
しかもただでさえ、長い富士桜は今年、さらに全体で53ヤードも距離が伸びて、「連覇も考えられない」。
久しぶりの日本で、鬼は珍しく弱気だが・・・。

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