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〜全英への道〜 ミズノオープン 2003

〜全英への道〜ミズノオープン初日は今年初シードの高山忠洋が単独トップ「なんとしても全英に行く!」

ここのところ、毎週、試合前に決断を強いられている。
「このまま欠場するべきか、痛みに耐えて出場するか・・・」。
5月に痛めた左手首は、先週の練習ラウンド時がピークで、よっぽど欠場を申し出ようかと思ったほどだった。それでも、ケガをおしてこうしてエントリーを続けているのは、「どうしても、全英に行きたいから」に、ほかならない。
全英オープン日本予選は、今週のミズノオープンが最終戦。
有資格者をのぞく同予選ランク上位4人と今大会の最上位者に、今年の会場『ロイヤルセントジョージーズ』への切符が与えられる。
現在、高山の同ランクは11位。あとはもう、今週勝つか、最上位者になるしか手がないが、それほど厳しい条件でも「最後まで、諦めない」と歯を食いしばっている。
「世界の舞台を見てみたい。実際に行ってどんなものか、いまの自分の力を試してみたいんです」。
しかしそんな意気込みとは逆に、プレーは押さえ気味にいかないといけないのが悩ましい。
この日のスタート前には、ツアー帯同トレーナーの成瀬克弘さんから、これ以上痛みがひどくならないよう「ガツン、ではなく、サっと打つイメージで打ちなさい」と、口をすっぱくして言われた。
以前は、毎日、夕方いちばん最後にコースを出る、というくらい練習の虫だったが、いまは打ち込み練習も控えざるをえず、スイングの微調整も、もっぱら試合中に行うしかない。
「気持ちをそのまま、プレーにぶつけられないのは正直、苦しい。だけど、意気込んでしまう気持ちを懸命におさえて4日間“完走”するのを目標にやろうとしていることが、逆に欲が出すぎなくていいのかもしれません」。
この日初日は、気持ちとプレーが上手く噛み合って6バーディノーボギーの6アンダー、単独首位発進。耐えに耐えた末にはきっと、世界最高峰の舞台が待っている。
写真=この日のリーダーとして会見にのぞむときも、氷嚢で患部を冷やす。「バックスイングで手を始動する瞬間と、フィニッシュの瞬間に痛みが走るんです・・・」と高山。

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