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SMBCシンガポールオープン 2020
堀川未来夢は宿を探して何千里?
先週の米ツアー「ソニーオープン」で、自身の今季初戦を戦い(65位)14日火曜日の夜に当地に入った。
ホノルルからいったん成田を経由する長旅も、時差ぼけも27歳にはなんの!
「体調は良い。ゴルフの調子も悪くない」と逞しい。
この日は前日初日に残した第1ラウンドの4ホールと、第2ラウンドと合わせて22ホールの長丁場で疲れも見せずに通算2アンダーでまとめた。
シンガポールで無駄にかさんだ経費は18日からの決勝ラウンドで、どれだけ埋め合わせができるか。
そもそもの始まりは、ホテルのチェックイン時。
大会指定のオフィシャルホテルはコース近くの「シャングリラ」だ。しかしフロントの予約リストに「ミクム・ホリカワ」の名前が見当たらない。
実は、マレーシアの同名ホテルを取り間違えたとわかった。その場で押さえようにも空き部屋は、一泊50万円もするスウィートしかない。
さすがに尻込みして、手当たり次第に電話をかけまくっても、市内のホテルはどこも満杯だった。
途方に暮れたところをたまたま通りがかった池田勇太のキャディに拾ってもらい、その日はツインベッドの間借りができたが、翌日からまた宿探しに奔走。
大きなスーツケースを引きずり倒して歩くこと約2キロ。チャイナタウンにやっと一部屋見つけてチェックインしてみたら、また仰天。
開けた部屋は7、8人の共同で、一角の粗末なソファベッドが就寝スペースだという。
早々に飛び出した。
再び訪ね歩いてどうにかもぐりこんだホテルは一泊12万円もしたが背に腹は変えられず。
開幕前夜は、そこを仮のねぐらに決めたのだった。
そんなこんなで、無駄に膨れ上がった経費はキャンセル料も合わせてざっと100万円ほど。
16日木曜日の本戦から取れたホテルは1泊4万円と、それもけっして安くはない。
ようやく安住の宿に落ち着き「幸せを感じます」と、ふかふかベッドにくるまりながらも胸算用。
「…稼がなくちゃ」。切実なのにはそんな深いわけがあった。