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”昨年覇者”は32位。比嘉一貴は異例の夏に志を再認
今年の”最終日(28日)”を、通算1オーバーで戦い終えた。
「去年はみなさんに、たくさん祝福してもらって凄くにぎやかな中で、勝たせていただきましたので」。
最終日に記録した大会最多の通算26アンダーは、5打差の圧勝だった。
応援に駆け付けた家族と抱き合い号泣した。
今年は、同大会が中止となってしまったかわりに開催コースのご厚意で、地元九州ゆかりのプロを中心に「芥屋グループチャリティトーナメント(8月26ー28日)」が行われた。
沖縄出身者として、比嘉も出場の恩恵に預かったが「久しぶりの試合だったからでしょうか。前半はいいスコアで回れるのに、後半に崩れてしまうという、”らしくない”展開が3日間とも続きまして」と、32位にとどまった。
結果も、最終日の情景も、昨年とのギャップは際立つが、「今日も楽しくプレーをさせていただきました」と、趣きの違う夏も堪能できた。
現在、改造中のコースは、バンカー位置など要所でハザードが利いており、「まんまと罠にはまったところもありましたが改めて、来年の挑戦が楽しみになりました」。
芥屋での”2年連勝”には及ばなかったが再びの完全攻略は、1年越しの”連覇”を目指して乗り込む来年まで温めておく。
この日は、この足で都内に飛び、29日にはPCR検査を受診。無事、陰性の診断を得られたら会場へと向かう予定だ。
「来週、いきなり試合というよりは、今週、こうして試合をさせていただけて本当に良かった」と感謝を胸に、約8か月ぶりの開催が決定した「フジサンケイクラシック(富士桜カントリー倶楽部)」で、再開初戦に挑む。
知人にハンドルを預けた福岡空港への車中でネットニュースを覗いたら、米「BMW選手権」の初日に、松山英樹が単独首位に立っていた。
会えば何かと気にかけてくれる、大学の3つ先輩。
いずれ共に戦うのが比嘉の夢。
「僕もがんばろう」。
いつもと違う芥屋の夏も、偉大な先輩のおかげで志を再認できた。