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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2019
ZOZOにゾゾっと舵を切る。藤田寛之が出場チャンス
最終ホールの9番パー5は、3打目をグリーン奥に打ち込み、再びピンチになりかけたが4打目のアプローチは入りかけ。ボギーなしで2日目を回り切った。
前日初日の17番では、4メートルのパーパットを3パット。ダブルボギーとした。
「この歳になると、手元が狂うことがありまして。なんでこんなに上手くいかないのか、と。どうしちゃったのと、自分に言いたくなることも。最近は、やっとシードのラインも超えたところ」。
2週前の「パナソニックオープン」で5位タイにつけ、生涯獲得賞金が15億円を突破した。今季の獲得賞金も1800万円を超えて、やっとひと心地がついたところ。
序盤は、22年連続のシード権の確保にもひと苦労した。
2週後に、千葉県の習志野カントリークラブで行われる日米共催の米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」は賞金ランクの上位7人のほか、今大会の上位3人にも資格があるが、「正直、思いはあまりないし、今の自分の立場やポジションでは、思わないのが当然」。
まさか、日本初開催の米ツアーに出場チャンスが出来るとも思えず今夏のうちに、当週にはすでに、楽しい予定を入れてある。
「ゴルフ以外の趣味を増やす」と猛勉強の末に今年6月に、念願の2級小型船舶免許を取得。
静岡・浜名湖に停泊中のヤマハ製のクルーザーで、夏には次男と処女航海にも挑戦した。
次は、伊豆を目指して「船長は船を出します」。今度はマネージャーや、トレーナーらと計画をたてた一泊二日の船旅が、まさにZOZOの週。
「自分としては、釣りも捨てがたい。やっぱり若い人が世界にいったほうが」と未練がましく笑ってみせたが、2015年以来となる米ツアー出場がかかるとなれば、行く先は変わってくる。
「出れるとなれば、もちろん嬉しい。一緒に行くメンバーは変わらない。運命共同体。会場で仕事をしてもらうか、一緒に伊豆に行くか。どっちに行っても喜んでくれるメンバー。でも、どちらかと言えば、ZOZOのほうが嬉しいでしょうね」とここらで”航路”の変更を、視野に入れた藤田船長。
「出れるとなれば、もちろん出させていただきます」。
ゾゾっと大きく舵を切る。