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焼き芋にはちょっとうるさい。池村寛世が秋の実りの好発進
コロナ禍でほとんどのトーナメントが中止となり、「開催していただけるどの試合でも、勝ちたい」。
思いをぶつける初日となった。
7つのバーディを重ねて、ボギーはゼロ。
五浦庭園カントリークラブ(福島県)のグリーンは傾斜が豊かだ。
「奥だけには、絶対つけない」。
この日は風も強かったが、手堅いマネジメントを貫き、池村寛世(いけむらともよ)が首位タイの好位置につけた。
昨年の平均値は303.52ヤード(ランク5位)と、もともと飛ばし屋だが最近、先輩プロの原口鉄也の指導を受けるようになり「キャリーで10ヤード」と、さらに飛距離もアップ。
原口からのワンポイントアドバイスをヒントに「切り返しから、体が右に倒れるクセ」が強制され、アイアンの精度も増した。
今週、バッグを担ぐ弟の晃稀(こうき)も2年前にプロ転向を果たしたが「なかなか結果が出ない。僕のゴルフを見てゴルフのイメージが変わってくれたら」。
長兄の背中を見せていきたい思いも強い。
地元鹿児島県の実家は高級焼酎の原料になる、さつま芋農家。
だから、主催者のご厚意で振る舞われる食べ放題の焼き芋には、ちょっとうるさい。
提供されているのは「紅あずま」と「紅はるか」の2種。
「”あずま”はホクホクで、”はるか”はねっちょりした食感ですが、僕はホクホクが好きなので、断然”あずま”派……!」。
どんなに食べ慣れても、実りの秋はやはり格別だ。