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日本オープンゴルフ選手権 2024

難コースで異次元の首位獲り。池村寛世が気の向くまま「63」

プロ12年目の池村寛世(いけむら・ともよ)が、剛ラフが茂る難コースで異次元の7バーディ「63」。
この日唯一のボギーなしで回り切り、3差の単独トップで飛び出した。




「ドライバーの調子が良かったので。刻んでラフに入れるくらいなら、と10回くらい。けっこう使った」と今週、直感で新シャフトに替えた1Wで果敢に猛攻。
前半から4連続バーディを記録し、深いラフにつかまった2番、3番では丁寧に刻んでナイスパーセーブを拾った。

パターも、先週まで使った中尺から、33インチにスイッチ。
5番の7メートルや、10番では10メートルのバーディトライも決められた。

上りの17番で、4メートルのチャンスを決めると今度18番ではバンカーからチップイン。
「ピンチらしいピンチもなく、回ってこられた」と、初日からいきなり3差のロケットダッシュを決め、「今日のゴルフは200点」と、手ごたえにもよどみがない。

週初めの長雨に、練習ラウンドをわずか3ホールで切り上げたのは、8日練習日の火曜日だ。
池村と同様に、プロアマ戦の待機選手で控えていた中島啓太(なかじま・けいた)と一緒にぶらりとコースに出たが、「雨で飛ばないし、寒すぎるし心が折れた。帰るわ」と、告げて退散。

近くの練習場で200球ほど慣らしてその日は終了した。

「ラフに行ったら結局出すしかないし、あのままラウンドしていたら、メンタルが持たなかったと思う」と、開始前の無用なダメージを回避。
翌水曜日の練習ラウンド最終日も、アウトホールは歩いてチェックするだけにとどめた。
開幕までにラウンドしたのはインの9ホールのみだったが、むしろ初日にスコアを量産したのは、未プレーのアウトコースだったという…。

開幕前には、嬉しい知らせも入った。
現在ポイントランキングで55位につけるアジアンツアーで次週、タイで行われる「ブラックマウンテン選手権」の出場資格が下りてきた。

「頑張れば来季のシード権も見えてくる」と即エントリーは済ませたが、高騰する飛行機代には足踏み。

といって、自分だけ良い席に座るわけにはいかない。
5月に結婚したばかりの琴音さんと一緒のエコノミークラスで経費を押さえることに決めたそうだが「今週、優勝できたらビジネスクラスに変えますね」。
V賞金4200万円の初メジャータイトルならまだ余る。

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