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パナソニックオープン 2016

賞金王が狙う、2週連続V

この日大会3日目に、テレビ中継局のBS−TBSでラウンドリポーターをつとめた石川遼が、並み居る選手の中でも改めて舌を巻いたのが、金庚泰 (キムキョンテ)のゴルフだった。

「久しぶりに間近で見させてもらって、勉強になりました」。
主戦場の米ツアーも今は、腰痛のために長期の離脱中だが「復帰したときに、刺激になる部分があった」という。
先週の庚泰 (キョンテ)の開幕戦Vも会場にはいたが、前回はテレビ解説として、丸山茂樹とともにブースの中に座っていた。
日本ツアーでは、共に賞金王争いも演じたライバルのゴルフを本当に久しぶりに目の当たりにした石川は「18ホールの流れ。僕には絶対に出来ないプレー。改めて、凄い選手だ、と」。

庚泰 (キョンテ)自身もあれは、というこの日のここ一番は、7番のパー3だったという。左バンカーからのアプローチは、さすがの鬼も「ダメだと思った」。前足下がりの、左足下がりは、アゴが高く、しかもピンまで6ヤードしか距離がなく、「絶対にパーでは行けないという状況で、凄く近くに寄せられた」。

先週は近藤共弘と3ホールのプレーオフを争って、「体というより、頭が凄く疲れていて。先週みたいに、パッとした感じがない。調子が良ければ今週のようなコースは好きですが、今回は難しく感じますね」と、ゲームプランにも少なからず、影響が出ている。

けっして本調子ではないながら、後半は12番や15番で10メートルをねじ込むなど4つのバーディで、3日目にしてちゃんと2週連続Vのチャンスをにらめる位置にいる。

「韓国では、2週勝ったことがありますけど、日本では初めてなので。明日も前半、ちょっと頑張れば、いいところまで行けるんじゃないか・・・」。相変わらず穏やかな口調が、かえって怖い。

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