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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2017
塚田陽亮が宍戸に再挑戦
プロアマ戦の表彰パーティ終了後は、青木と並んでお客さまを送り出したあとで、共に開幕前の会見に臨んだ。
大会主催のJGTO会長に就任して2年目の今年、青木はさらに並々ならぬ覚悟と信念で、大会準備に取り組んできた。
がらりと様相を変えた1番ティ周辺と、18番のグリーン周りは巨大なギャラリースタンドや、見下ろすVIPテントなどより楽しく、スリリングに観戦していただく工夫が施されるなど舞台作りも万全に、そこで戦う選手たちのフィールドにも心血を注いできた。
グリーンのコンパクションの数字は現状で、25〜26を示している。速さは13フィート。ラフは100ミリ以上。どれも、当初の目標数値をクリアしてしており「距離が欲しいと思うと、ラフが深いし、ラフから打てば、止めるのは用意ではない。優勝スコアは2桁まではいかない」と、さっそく挑発的な会長である。
塚田は「初めてディフェンディングで戦う試合。楽しみ」と、受けて立つ。
1年ぶりに帰ってきた宍戸は、「相変わらず、素晴らしいセッティングでやる気というか、自分がどれくらい挑戦出来るのかという気持ちが今日でさらに強まった」と青木とのプロアマ戦で、コースの感触をつかんできた。
5年シードのこのツアープレーヤーNO.1決定戦では、2011年から毎年、初優勝者を輩出し続けており、いよいよ塚田が連覇でその流れを止めるのか。
または「7年連続で、また初優勝者が出るのか。先のことより僕は1日1日このコースを戦って、その結果、日曜日が良ければいいですし、初日の入り口から楽しんでいけたら」。
青木の思いを受けて、コースセッティングに取り組んできたツアーディレクターの中嶋和也は「確かにラフからなら止まらないが、好ショットにはちゃんと報酬もある。グリーンは硬いながらもフェアウェイから打てば、しっかり食いつくように仕上がっている。選手たちがイメージしたとおりの止まり方をする。129人の中からNO.1プレーヤーを決める。メジャーにふさわしいセッティングになっているはず」と、自信をのぞかせる。
昨年に続き、コースセッティングのアドバイザーとして、役員リストに名前を連ねるプロゴルファーの田島創志も「ここを制すれば、世界にも通用するというセッティングをイメージしながら、ホールロケーションやティの使い方など、決めさせていただいた」。
今大会の勝者には特典として、世界ゴルフ選手権「ブリヂストン招待」の出場権が与えられるが、「ここで勝った選手は必ずその舞台でも、上位で戦えるはずです」と力をこめた。そのほか今年は4番ホールの前方にティーインググラウンドを新設して、天候やコンディションを鑑みながら、日によっては331ヤードとワンオン可能なパー4に様変わりをさせる計画だ。
もっとも、誘いに乗って直接グリーンを狙うにしても、左に池。
「右のラフに入れても、今度はシビアなアプローチが残る。ドライバーを持ったとしても、かなりプレッシャーのかかるホールになる」(塚田)。
挑戦欲をかき立てる仕掛けを随所に施し、いよいよ青木が選手たちを迎え入れる。