勝てば複数年シードが得られるメジャー戦のほかに、ミズノ所属のプレーヤーたちが特に思い入れを強くする大会がある。
それは、今週のトーナメント『〜全英への道〜ミズノオープン』。
先週の会場で桑原克典が言った言葉、「来週は、僕にとってのメジャー戦。気合いが入ります」は、ミズノ所属の選手たちの共通の思いでもある。
桑原は、その“メジャー戦”にむけて、良い仕上がりを見せている。
先週のマンダムルシードよみうりオープン最終日には、雨が降りそぼる中、８バーディ（２ボギー）と怒涛の追い上げでトップ10入り。前日２日目、ホールアウト後のパッティンググリーンで得た「ひらめき」が、きっかけだった。
パットを打つ前、「スライスか、フックラインか」。それを読みきってからアドレスに入るが、「実際にストロークするときは、当然、ラインには関わりなく、ヘッドを目標方向に真っ直ぐに振っていくのが理想なんです。でも最近の僕ときたら、知らず知らずのうちに、打ちたいラインに乗せようとして、手の動き自体が勝手にスライス、フックの動きをするようになっていました」。それに気がついて、「どんなラインに打つときでも真っ直ぐ、のイメージを大事にして振っていったら、それがすごくうまくいった」と桑原。「この分だと来週の“メジャー戦”でも、かなり良い雰囲気！」と、大きな手ごたえを掴んでいる。
桑原の目標のひとつは、「地元開催の大会での優勝か、ミズノオープンでの勝利」だ。
念願かなったときの、表彰式での優勝スピーチは、もうずいぶん前から、頭の中に描かれてある。
「それはもう、ほんとに感動もののスピーチです。早くみんなに披露したいなあ！」
今週、その夢を現実のものとできるか。

• 桑原 克典