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日本オープンゴルフ選手権競技 2020

いくつになっても欲の塊! 谷原秀人が「64」

©JGTOimages
一ヶ月ぶりのツアー再開2戦目は、ゴルファー日本一決定戦。久しぶりの実戦が、メジャーならではの難セッティングであることが、百戦錬磨のベテランにはありがたい。

「ここまで試合から離れてしまうと試合勘がなさすぎて、全部ピンを狙っちゃうとか、出入りの激しいゴルフになっちゃう。こういうシビアなコースなら、ちゃんとマネジメントができていいですね」。

冷たい雨に降られた初日の2オーバーから、天気が回復したこの日は一転、インスタートの10番から連続バーディ。序盤から攻略を仕掛けた。
キャディをつとめるプロゴルファーの谷口拓也と、コースメモで頭を突き合わせて17番では、チップイン。
前半5つのバーディで急浮上した。
ボギーは、3パットの1番ひとつにとどめて最後9番では3メートルのバーディ締め。
通算4アンダーで一気にV争いに加わった。

コロナ禍で、軒並み稼ぎ場を無くした今年は、「暇すぎて。スイングを変えるには、最高のタイミング」。
改造中でない時を探すほうが難しい”スイングおたく”は、空き時間で心ゆくまで調整に明け暮れ、「3,4年前のドロー一辺倒から今は、またフェードを取り入れたり少し昔の感じに戻しています」と、試行錯誤を繰り返す。

41歳の今も「もっとうまくなりたい、1ヤードでも飛ばしたい」との欲求は止まらず、「ヨーロッパには、カーヌスティやセントアンドリュース、キングスバーン、ウェントワース…。いいコースがたくさんある。戻れるものならまた戻る」と、17年から3シーズン戦った欧州ツアーにも、また復帰する気で満々だ。

「歳は関係ねーぞって、よく言われる。いくつになっても、やれるところがあるならやればいい、って。本当にその通りだと思う」。

コースの難易度も、そこで格闘する選手たちのレベルの高さも、日本の比ではなかった。
「コースも、選手も日本と違いすぎて。もっと飛ばないとダメなんだよ、って。飛ぶ選手はショートゲームも上手いし、日本人だからとか、もうそういう時代ではないんだよ、って。海外に行って、そういうのを見てきて欲しいと、今の若い子たちには言いたいです」。

いよいよ説教をたれる年齢になったが、”筋トレおたく”のムキムキマンは、身も心もまだまだ若い。
「海外に行ったらまだ20代か、って。若く見られる。ホント、ホント。『ヘイボーイ』って、年下にまで言われる。『ヘイボーイじゃねえよ』って、笑」。
40歳を超えても、反骨心とバイタリティの塊だ。

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