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プロたちのおうち時間「いま何してる?」 【幡地隆寛(はたぢたかひろ)の巻】
自慢の飛距離は、米のチャン・キムに、わずか0.53ヤード及ばず2位(315.30ヤード)。
賞金ランキングも、レギュラー昇格にはもう一歩の67位に終わった。
ファイナルQTランク37位の資格で挑む今年は「今度こそ」の思いも、お預け状態。
レギュラーは、すでに6月いっぱいまでの7試合の中止が決まり、主戦場のAbemaTVツアーも、今週開催予定だった「PGM Challenge I (5月13日ー15日、兵庫県・ライオンズカントリー倶楽部)」を含めて、8試合の延期や中止が決まっている。
「そろそろ試合がしたい…」。
切実な思いをこらえて、今はおうちで新スイングに、頭を巡らす。
プロコーチの青山充さんの勧めで、スイング解析システムを受けたのは、まだコロナ禍の気配もなかった頃。
「ぜんぜん、体の捻転が使えてない。本来なら、あんなに飛ぶスイングではない」との診断が下って愕然とした。
試合がこうして休みの間も、他選手同士の情報交換時に、あちらこちらで羨望と畏怖を持って語られる怪物クラスの豪打も、「今までは、単に効率よくクラブを使えていただけと分かりまして…」。
おうち時間を利用して、思いきってスイング改造に着手。
米の飛ばし屋キャメロン・チャンプを完成イメージに「普通に試合が始まっていれば、挑戦できなかったこと。その点ではよかったかな」と気持ちに折り合いをつけながら、自粛生活を送っている。
今年3月31日と、4月1日の2日間にかけて行われた日本プロの出場予選会に参加した際に、久々に仲間に会って驚かれた。
「今年から、タイトリストさんと総合契約を結ばせていただくことになったのですが、前のメーカーさんに長くお世話になったこともあり、そのことにみんなびっくりしたみたいで」。
新ギアとキャップのインパクトを裏切らない10位通過で、7月の本戦(2日ー5日、栃木県日光CC)の出場権をゲット。
「今はまず、そこに気持ちを合わせてスイング作りも頑張っています。…大丈夫ですよね、日本プロも、まさか中止にならないですよね? 中止になると、悲しい………」。
祈る思いのおうち時間である。