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ANAオープンゴルフトーナメント 2021
横田と矢野。ベテランの動機はそれぞれ
49歳の横田真一は、1997年大会で自身のツアー初優勝を飾った。
44歳の矢野東は、08年大会を制した。
通算7アンダーの11位タイで、今年3試合目の決勝ラウンドに進んだ横田。
「他の試合だと、僕だけティーグランドを変えてもらいたいくらい。でも、ここはそこまで長くない。7100ヤード(内)なら、ギリギリ戦える」。
首位と1打差の通算8アンダーにつけた矢野は、「ここじゃなきゃ、勝負にならない」などと同組で回った2人のコメントは、どこか似ている。
勝った地の利もまた然りだ。
主催者推薦を受けた横田は「ここに来ると調子が良くなる」と、17番ではフライヤーしてグリーン奥にこぼした左足下がりのやっかいな第4打を、得意のロブショットで高々とかち上げて1メートルにつける技ありのパーセーブを見せるなど、プロ26年の経験をちらつかす。
矢野も「優勝したのはだいぶ前ですけど、ここで優勝したことは、鮮明に覚えています」と記憶を頼りしながら「13年前は8ホールくらい刻んだけど、今年は2ホールしか刻んでいない。優勝したときと、全然マネジメントが違う」と、道具やボールの進化に応じた新戦略で臨む。
「決勝ラウンドに入って自分が満足いくようなプレーが出来ればまた優勝のチャンスもあるかもしれない」と、コロナ禍で行われた昨年の特別QT1位の資格から、復活をにらむ。
主催者推薦を受ける横田は、何がともあれ「全日空さんに感謝」。
昨年3月から始めたYouTubeの「横田真一チャンネル」はおかげさまで、登録者数12万9000人。
「今週、13万人いったらいいな…」と、ユーチューバーの色気。
片山晋呉や、藤田寛之ら「豪華ゲストが出てくれると伸びます」と、恩恵を受けながら「こんなすごい選手も一杯いるよ、と。微力ですけど、男子ゴルフを活性化したい」と、今週開幕前には各部門別ランキング1位者の紹介動画を撮り貯めした。
その公開前に、まず自分の成績でアピールだ。
「今週、どれだけ自分のプロモーションができるか、にかかっています」と、ベテランたちの動機はそれぞれだ。