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日本オープンゴルフ選手権競技 2021
揃ってプロの試合で偉業をしたばかり。@河本さんと中島さんが琵琶湖で最後の調整
コースを行けば、ベテランのトッププロすらみな気さくに名前を呼ぶ。
「ケータ」「リキ…!」
今週の大舞台でも、もはや常連みたいにしっくりと馴染んでいる。
アマの河本力さんと、中島啓太さん。
日体大のひとつ先輩、後輩。
つい最近、偉業をやったばかりの2人が揃って開幕直前、最後の調整を済ませた。
世界アマランク1位の中島さん。
先月の「パナソニックオープン」で、史上5人目のアマVを達成したが、いまだに「優勝した実感というのはない」という。
「周りの方にたくさんお祝いはしていただきましたが、浮かれちゃいけない。もっとやるべきことがたくさんあります」。
難コースで4日間ともドライバーを握り続けて快挙を達成したが、今週の琵琶湖はV後に腰痛で棄権をした影響もあり、「4ホール程度は刻む」という。
それでも、右に曲がっていく14番パー4など、状況次第であえてドライバーを持つホールもあると言い「やりたいことがあります。フェードを打ってみたい」と、若い挑戦欲をちらつかす。
JGA主催の今週は、今年の「日本アマ」優勝の資格で出場し、コロナでほとんど海外遠征ができなかった今年はほとんど着る機会もなかったというナショナルチームのユニフォームを着用してプレー。
この日も胸に日の丸と、「JAPAN」のロゴマークが入ったウェアで練習し、「アマチュアを代表して出ているという自覚を持たなくてはいけない。すごく、気が引き締まります」と、キリリと言った。
第1回の(1927年)の赤星六郎氏以来となる大会史上2人目のアマ優勝にも大きな期待がかかる。
本人も「とても魅力的」と、しながら「優勝だけ目指してプレー、というのは好きではない。そこだけ集中するのではなく、今週も自分としっかり向き合い、準備をして臨みたい」と、21歳の信念はぶれない。
お隣の河本さんもすごい。
先月の中島さんの快挙時は、一緒に最終日最終組を回ったが「78」と崩れて20位Tだった。
「啓太は全部ドライバーで攻めても軽く打ち、ドロー、フェードと打ち分けていた。セカンドではピンを狙わず攻めるなどマネジメントもレベルが高い。啓太の勝ちきるゴルフを見て、自分は通用しないとショックを受けた」と、打ちのめされた。
だが、すぐ翌週のAbemaTVツアー「TIチャレンジ in 東条の森」で、優勝。
「最終日は風がすごく強く、ピン位置が難しい中でもショット、パット共にかみ合いすごく自信になった」と、河本さんもプロの試合で十分通用することを、証明してきたばかりだ。
このあと来季ツアーの出場権をかけたQTと、マスターズの出場権がかかるアジアアマが控えるが、いずれにしても、最終学年の河本さんにはアマ生活も、残すところあとわずか。
「理想はレギュラーツアーで優勝。めちゃくちゃ勝ちたい。でも、確率で言えば僕は限りなくゼロに近い。過信せず、自分のできることをやることしか考えない」と、謙虚だったが周囲の期待は本人たち以上にデカい。