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パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 2021

一夜で復活。河本さんが中島さんと快挙も挑めるアマ対決

日体大対決©JGTOimages
2日目の借りは返してきた。
@河本力(かわもと・りき)さんが一夜で息を吹き返した。

スタートから怒濤の5連続バーディ。
前日の失点をあっという間に取り戻すと、後半12番では202ヤードの2打目を6アイアンで3メートルにつけるイーグル獲り。

でも、「16番は絶対パーで上がる」と、慎重に。
「ドライバーは捨てた」と2I→4Iで、右手前のバンカーに入れた2打目を3メートルにつけるバーディで、「昨日のはぎりぎり取り返せた」と前夜の悪夢も完全払拭。
驚異の1日9アンダー、「63」を出して堂々、V争いに舞い戻った。

16番で、セカンドOBから打ち直しのロストボールで+4の「9」を叩いて23位に陥落した前日2日目。

傷を癒やすために、河本さんが最初に連絡したのは中嶋常幸。
「いつも気にかけて、かわいがってくれる。昨日は自分の体験を語ってくれて、切り替えろ、と」。

次に、3年前から教わる目澤コーチ。
「9ってどうしたの…?」
「聞いてください!(かくかく、しかじか)」。

最後に、姉で人気女子プロの結さんは向こうから電話が来た。
「お前の知識がないんじゃない?」と一方的に勝ち気な言葉で通話は切れたがおかげで翌朝は、心もまっさら。

首位と1差に2人のアマチュア。
最終日は中島啓太さんと最終組のひとつ前で回れる。

日体大の1学年先輩、後輩だが「昨日も啓太と一緒に温泉行った」。
普段から仲良しで、学内では練習の合間にキャッチボールしたり、バレーボールで競ったり、この日の朝は京都市内のジムですれ違ったり。

最終日は2人一緒に史上5人目のアマVを狙える。
でも、「ケータは世界アマランク1位で自分より全然上」と、河本さん。
「優勝、できたらいいけど簡単ではない。この位置で、プレーできるだけで幸せ」。
無欲の向こうに恩人たちの笑顔が見える。

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