「僕のキャディは、世界で一番有名なんだ！」
昨年からブレンダン・ジョーンズのバッグを担ぐのはトム・ワトソン
初のメジャー切符ゲットに、ネーションワイドツアーの出場権。今年、ノリに乗って いるジョーンズには、2人の頼もしい相棒がいた。
まず、昨年12月に結婚式をあげたアデル夫人。
6年前から一緒に暮らしていたこともあり、「籍を入れたからって特に僕には、何の 変化もないと思うけど・・・」と、新妻が聞いたら怒りそうな発言を繰り返すジョーン ズに、友人で、ともに日本ツアーで戦う同郷のポール・シーハンが、即座に突っ込 む。
「何を言ってるんだい、彼女がいなかったら、君はそんな良いプレーはできてない さ。彼女のおかげで、今の落ち着きがあると僕は思うね」。
ホールアウト後、すぐにジョーンズは、故郷で待つ最愛の人に、国際電話で優勝の報 告をした。
もうひとりの助っ人は、昨年11月からバッグをかつぐトムさんだ。
実はトムさんの名字は、『ワトソン』。「そう！！　世界一有名な（笑）キャディ が、僕のバッグを担いでくれてるってわけ」。
プロゴルファーでもあるトムさんは、クラブ選択やグリーンの読みなど、完璧なアシ ストでジョーンズを支えている。
また、「性格もよく似ていて」（トムさん）、プレッシャーのかかった場面でも、い つも明るく前向きなトムさんのアドバイスやラウンド中の冗談が、良いカンフル剤に なってくれるのだ。
1月に、豪州で行われた全英オープンの国際予選でも、このトムさんとのタッグで出 場権を手に入れている。
「7月の（全英オープンの）本戦は、もちろん僕がキャディをする予定さ。彼のバッ グを担ぐのは楽しい仕事だし、今は、頼まれなくたって、彼の行くところどこへで もついていくつもり！」と、トムさん。
もうひとりの“トム・ワトソン”はその全英オープンで、4度のチャンピオンだが、 「僕はキャディとして、初めて全英オープン出場を果たす“トム・ワトソン”ってわ け！」。
トムさんも、いずれは全英オープンなどのメジャー出場を果たすことが目標だそうだ が、「いまはジョーンズの夢実現の力になりたいって気持ちのほうが大きいかな」。 しばらくは“黒子役”に徹するつもりだそうだ。

• Ｂ・ジョーンズ