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〜全英への道〜 ミズノオープン 2004

今年ファイナルQTの資格でツアー本格参戦の飯島博明が、ジョーンズとの激闘の末に自己ベストの2位に!

同組で首位のブレンダン・ジョーンズと、1打差2位で迎えた18番。第3打のアプローチに失敗し、パーに終わったジョーンズに対し、手前5メートルのバーディパットをねじ込んだ。

思わず繰り出した力強いガッツポーズ。まだシード権も持たない飯島が初優勝と、初のメジャー切符をかけて、ジョーンズとのプレーオフに突入だ。

サドンデスの一騎打ちに挑む直前、ロープの外から知人に託されたのは、11ヶ月になる長女・菜々美ちゃんのよだれかけ。

愛娘の顔が自然と浮かぶ“お守り”に、胸を熱くしながら挑んだ1ホール目は、ジョーンズよりも先に5メートルのバーディパットを沈めたが、悔やまれるのは2ホール目のティショットだ。

左の池に打ち込み1打罰でドロップ。ジョーンズも第2打を右ラフに曲げたが、ライバルのミスにつけこむ余裕は、もはや飯島には残っていなかった。

しっかりとパーで収めたジョーンズに対し、4オン2パットのボギーで、万事休すだ。

ジョーンズは、全英オープン豪州予選の資格ですでに出場権を得ていたが、カテゴリーでは今大会での優勝資格が優先されるため、2位に終わった飯島には権利がおりて来ない。初優勝のみならず、初のメジャー出場権も手に入れそこなった飯島だったが、しかし表情に悔いはなかった。

「まだ、シードもない僕がここまで良くやったものだ、と。悔しさより、いまはただ、清々しい気持ちで一杯です」。

本戦の18番も、プレーオフの2ホールも、これまでにない痺れを感じながらのプレーだった。それでも、自分を見失うことなく全力で戦うことができた。

自信になる、自己ベスト順位の単独2位。

自宅で待つ菜々美ちゃんに、これ以上ないお土産を持って帰ることができる。

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