記事
~全英への道~ミズノオープン 2022
片山晋呉が女子プロと珍ラウンド。ぽっちゃり美人と上って下りの関係
来年シニア入りを控える永久シード選手が「全英オープン」の出場権がかかる試合を満喫している。
49歳の片山晋呉が2日目を終えて通算6アンダーで踏ん張っている。
コースが苦手で、「8割が予選落ち」と言ったが実際は、ここでの開催17回中8回出場し、選落ちが3度で、2013年の4位が最高と、そうひどくもないとは思うが「何をやってもだめ」との本人の思い込みに加えてこの日は風速10メートルを超える強風。
「お願い、って。あんまり変なところに行かないで、って」祈る思いでショット。
「…お願いが効かなかった」と、後半5番で2つ目のボギーを打ったがすぐ6番で、アプローチをつけて3バーディで上がれた。
「十分十分、よくやっていますよ」と、くじけないでやれているのは、ラウンド中の珍問答のおかげ。
今週、バッグを担ぐ桑山紗月(くわやま・さつき)さんは、昨年のプロテストに合格したばかりの新人で、初対面は今オフの片山恒例の宮崎合宿。
知人の紹介で来て「いい性格してる。大成するよ」との片山の第一印象通りに今年4月の女子下部ツアー「九州みらい建設グループレディース」で優勝。
今週は「勉強でやってみたら?」と誘ったキャディでも大物ぶりを発揮している。
桑山さん「上って下るラインて私みたいですね」
片山「なんで??」
桑山さん「このまえ記事で私のことをぽっちゃり美人て書いてあったんですよ。ぽっちゃりだけど美人てプラスマイナス、イーブンで“上って下る”みたい」
片山「なるほど………」
と、こんな具合で「自分でそう言っちゃうところが最高に面白い」と、腹を抱えていたらいつの間にか首位と3差の優勝争いしていた。
「彼女のお母さんが、僕と一緒くらい。昭和のおじさんにはわからない」と、25歳差の世代ギャップもまた楽しい。
「いい話し相手ですよ」と笑っていたが、「全英オープン」の出場権がかかる本大会について「何位まで行けるの…?」と、片山もまた報道陣に珍回答。
2013年以来9年ぶり、8度目の出場なら会場は自身初となるセントアンドリュースだが、こちらもまた「知らなかった。これから調べてみます」と、あまりの無欲に今週は、着替えも予選2日の2着分。
思いがけない決勝進出に「あと2日、どうしよう……??」。
おとぼけぶりならキャディさんにも負けていない。
通算31勝、メジャーはすでに30回出場。レジェンドおじさん恐るべし、だ。