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THE OPEN CHAMPIONSHIP 2022

桂川有人よ。最終日こそ制御不能の猛チャージだ(全英オープン3日目)

土曜日の聖地が途端に難しくなった。
初日から2日間、快調にアンダーパーを続けていた桂川有人は3日目に「75」を叩いた。3日目成績


5アンダーの18位タイから出たこの日は、最初に5番のパー5でダブルボギー。

引き金は第3打のアプローチだった。
「狙いどおりに打てましたけど、思った以上に柔らかくて。全然のぼっていかない。あそこだけ凄く止まってしまった」。
風にさらされたリンクスコースの地面は固い、という概念が揺らいだ1打。

「下の固さ、スピードのイメージが、そこで崩れてしまった」と、やっと5打目でグリーンに乗せた。
「防げたダボ。悔しくて。あそこは、やり直したいな、って」。


前の感触を引きずったまま、次の6番では3パット。
前日まであれだけスムーズだったスイングリズムや、ストロークのタッチも「イメージが分からなくなってしまった」と、まったく届かなかったり、逆に大きく行きすぎたりと、のちのちまで響いた。


前日まであれだけ息が合ったキャディさんとの風の読みもことごとく外れた。

「今日は風がころころ変わって。昨日まではお互いどちらかが読めていたのに」。

初メジャーに際して、アマのナショナルチーム時代にお世話になったジョーンズコーチが紹介してくれたというキャディさんは、地元育ちという。

「コースをよく知っているので。攻めすぎないマネジメントをしてくれていると思う。キャディさん頼みでやっていますので」と全幅の信頼も、「今日は互いに読みを外してしまった」と、懸念材料が重なり通算2アンダーの55位タイまで順位を落とした。


初めての聖地で過ごす、最後の1日。
「今日はちょっとしたことで崩れてしまいましたけど、良いイメージはあって。良いほうにいけばまた伸ばせる感覚はある」と、前を向く。


この3日間とも偶然、メキシコのエイブラハム・アンサーと同組となり、ラウンド中も大好きなプロレス談義で盛り上がるなど仲良くなった。

現地に来てから全6話のNetflixアニメを1日1話ずつ。
「昨日の夜と、今朝も見て、もう終わっちゃいました。今日はプロレスを見ます」と、闘魂注入。
「明日は良い方に行ってくれると信じて、同じようにやっていきたい」。
最終日こそ、制御不能の猛チャージだ。


あっせんなよ

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