年齢は、石川遼の4つ下の今年27歳で、日大出身。
でも、出身は同じ埼玉県で、三芳町の三芳中学校を出ている。
同2年生までは、野球部で甲子園を目指したが、両膝の故障でゴルフに転向。
競技ゴルフに初めて参加したのも埼玉栄高校に進んでからで、そこからめきめき上達した。
3年の2013年には「関東高校選手権」で団体、個人ともに優勝。さらに大学3年時はプロに混じって「埼玉県オープン」で勝ったが「あがり症で。自分が何をやっているのかわからなくなっちゃう」と、2017年のプロ転向後はなかなか出場権にも恵まれず、ABEMAツアー賞金ランク12位でやっとメンバー入りした今季も、1打足りずというのが続いて10試合で予選を敗退。
賞金ランクは102位と、目標の初シードにはまだまだ遠い。
主催者推薦でもうワンチャンスをいただいた今週。
「もう後がない。ガンガン行くしかない」と、小俣キャディに言われて、2日続けて「67」を記録。
この日「やっちゃった」と、反省したのは最後の18番だけだった。
前の16、17番で絶好のチャンスを逃したぶん「欲しがった」と、ティショットを左に曲げ、林から出した3打目はフライヤーで奥に飛び、4オン2パット。
「最後のボギーだけが悔い」というほぼ完璧な内容だった。
「緊張したときには水飲んで、深呼吸で紛らわしてきょうは落ち着いて最後までやれた」と3日目は最終組で、石川遼と
の同組ラウンドが実現した。
前日初日にプレー後の練習場で「ナイス」と声をかけてもらったついでに「この冬も一緒に練習させてくださいとお願いした」と、同じ名前の先輩と親交を深めるきっかけは、一昨年の「日本オープン」で、最終日に同組になってからだ。
出身も同じ埼玉ということもあり、オフ合宿にも一つ返事で加えてもらったり、昨年の「関西オープン」では石川のキャディとしてそばで攻略を学んだり、大きな成長の糧となっている。
「この位置で回れるのは初めて。リョウさんと一緒に優勝争いできるのは楽しみでしょうがない」と、緊張より直接対決への期待が勝る。
石川も「羨ましいくらい良い球を打つ選手」と、勝俣の潜在能力を評価し、「経験を積んでいければ必ず上に行く選手」と、太鼓判を押した。
ちなみに、勝俣は石川を「リョウさん」と呼び、石川は勝俣を「リョウ」と呼んでいるそうだが「どれが何のリョウなのか??W」(石川)。
同組だと余計にこんぐらがりそうだが、勝俣は大歓迎で「次に“リョウくん”と呼ばれるのは僕でありたいな…」と、ひそかに後継者候補も夢見ている。