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ディライトワークス JGTO ファイナル 2022

祝ABEMA賞金王。大堀「僕もまだまだ発展途上」チャンスをつかめ、裕次郎!

JGTOは19日に来季ツアーのスケジュールを発表し、レギュラーは現在26試合、ABEMAツアーは10試合の開催が決定している。

チャレンジトーナメントのABEMAツアーは、来年4月5日ー7日の開幕戦「Novil Cup」が開幕戦。

明日を夢見る選手たちの戦いは、来年もまた、徳島県の「Jクラシックゴルフクラブ」を皮切りに始まる。


昨季は特に、プロを夢見るアマの連鎖が続いた1年だった。
東北福祉大4年の蟬川泰果(せみかわ・たいが、現在プロ)が6月の「ジャパンクリエイトチャレンジ in 福岡雷山」で、片山晋呉(1990年)、小平智(2010年)、杉原大河(2019年)、河本力(2021年)に続く史上5人目のアマVを飾ると、すぐ7月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI」で、福井工業大学2年の髙宮千聖(たかみや・ちさと、現在プロ)が史上6人目を達成。

さらには、9月の「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」で近畿大学2年の@山下勝将(やました・まさゆき)さんが続くなど、年間3人ものアマ勝者が誕生。


ABEMAツアーを席巻した。


特に蟬川は、その後レギュラーツアーで「パナソニックオープン」と、5年シードのタイトル戦「日本オープン」で史上初のアマ2勝を達成。
「僕の人生を変えてくれた試合」と語るなど、ABEMAツアーはすでにアマにも登竜門となっている。


一方で、今年は復活に賭けるベテラン・中堅も黙ってはいかなかった。

若手の躍進を押しのけABEMA賞金王に就いた大堀裕次郎(おおほり・ゆうじろう)は31歳。

石川遼や松山英樹と同学年で、木下稜介とは大阪学院の大学同期である。


初シードは木下より早かったが右足首のねんざと1Wの不振が重なり、3年目の19年に陥落していた。

復活に邁進するはずだった翌2020年は、コロナ禍ともろに重なった。

開催中止が相次ぐ波乱下で、大堀がひょんなことから意気投合したのが、2つ先輩の小平である。



米ツアーで小平のキャディを体験したり、一緒に合宿したりと時間を共にし、小平の人柄を知れば知るほど、小平への尊敬や信頼が爆上がり。

「ゴルフに対する姿勢は誰より凄い」と、その取り組みや強靱なメンタルはもちろん、大堀が何より感化したのが小平の男気だった。

「頑張れ頑張れといつも励ましてくれて、気に懸けてくれる。コロナで大変な時期も折れないで頑張ることができた」と、感謝する。


ABEMAツアーも賞金レースが大詰めを迎えた今年9月にレギュラー参戦した日亜韓共催「Shinhan Donghae Open」で、岩田寛(いわた・ひろし)にパッティングを教えてもらう機会を得られたのも、小平による縁結びがあったから。


「それで僕も話せるようになりました。ヒロシさんはこうしたら入るという理論を確立している。今年はずっとショットが良くて、パットさえ入れば優勝できると感じていたときに、ヒロシさんが僕に見合った理論を教えてくれた。ヒロシさんにパターを教えてもらってすぐ勝てた」と、言ったとおりに直後のABEMAツアー「PGM Challenge」で今季1勝(通算2勝目)を飾ると、10月のシーズン最終戦「ディライトワークス JGTO ファイナル」で一気に2勝目。


逆転の初賞金王で、みごとレギュラーツアーの年間シードを復活させたのだった。



今月5日の部門別表彰「ジャパンゴルフツアー表彰式」に合わせて上京した大堀は、前日4日のシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の最終ラウンドを観戦。
V争いの小平や岩田をロープ際から応援し、「自分も来年は出場選手として…」との思いを熱くし、翌日の受賞登壇では「来シーズンは優勝することしか考えていない」と、スピーチをした。




「ABEMAツアーの賞金ランキングトップ20から、30位くらいまでの選手のレベルは、レギュラーツアーの選手と僅差」との確信はある。

「でも、名前負けじゃないですけど、優勝してるかしてないかとか、レギュラー選手との違いはメンタル的な部分」と、理解する。


「プレッシャーがかかったときの気持ちの持ち方や戦い方、コースマネジメントなど。こうなったときに、自分はこうしたらいいなとか、強い選手は自分をよく知っているけど、それを人から教えてもらうのには限界がある」とも。


今年は先輩プロからの励ましや、アドバイスを結実させることができたがここから先は、自分自身で答えを模索していく。

「やっとABEMAツアーでそういうのがつかめてきましたけど、僕もまだまだ発展途上。来年こそレギュラーでも結果が出せたらいいな、と思っています」(大堀)。


プロ2季の今季、欧州ツアーに軸足を移した久常涼(ひさつね・りょう、20ー21年)やレギュラー2勝の大槻智春(2017年)、また2018、19年レギュラー賞金王の今平周吾(2014年)もABEMAツアーの歴代キング。


未来のテレビ「ABEMA」が冠についた2018年に掲げられたキャッチフレーズは「ABEMAから世界へ!」
のし上がるチャンスは誰にもある。平等につかめる環境が、そこにはある。

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